男性は何をどう悩むのか 男性専用相談窓口から見る心理と支援

  • ミネルヴァ書房 (2018年3月20日発売)
3.38
  • (3)
  • (2)
  • (6)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 83
感想 : 6
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

本 ・本 (266ページ) / ISBN・EAN: 9784623082438

作品紹介・あらすじ

社会の著しい変化のなかでより一層みられるという、男性ならではの「生きにくさ」。本書では男性心理や男性相談の基本的な解説にくわえ、「職場での人間関係」「夫婦関係」「性」の悩み、また「子育てをめぐる問題」といった男性特有の悩みを事例別に検討。日本で初めて男性専用相談窓口を開設した著者たちが、現代を生きる「男性」像に迫るとともに、具体的な支援のあり方を示す入門的指南書。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 【目次】

    第Ⅰ部 現代社会における「男性の問題」と男性相談

    第1章 男性相談とは何か
    第2章 男性相談とメンズリブ
    第3章 女性支援者から見た男性相談
    第4章 「男性問題」の時代と男性相談

    第Ⅱ部 男性相談の内容と相談対応の基本

    第5章 男性相談に寄せられる内容
    第6章 男性相談から見える男性の心理
    第7章 男性に対する相談対応の基本

    第Ⅲ部 相談内容別に見る実際

    第8章 性の悩み
    第9章 男性のライフサイクルと悩み
    第10章 男性の子育てと親子関係
    第11章 夫婦関係とDVの悩み
    第12章 職場での人間関係

    巻末資料
    1 男性相談を開設・運営するために必要なこと
    2 大阪市立男女共同参画センターにおける男性相談の実践例

  • 自分も悩むところがあるので、タイトルが気になって読んでみた。
    相談員向けの記述が多く、悩みのタイプに対する相談員としての対処方法が多くを占める。

    - 基本的に傾聴、共感(でも倫理的にダメなことには一線を引く)、促す(無理に説得しない)、、、、などのパターン
    - 各節をそれぞれの人間が各観点で書いているから、同じ要点が毎回出てくる。それだけ共通して重要だということ
    - 男は鎧を着ていて脱げないでいる。男性性として。「べき」に縛られている。
    - 悩む側は、何をするべき、ではなく、何をしたいか、が大事

    自分も悩みがあり、他社は何に悩んでいるかを知りたくて読んだ。自分の悩みは決して特殊なものではなく、他の多くも悩んでいることが分かっただけでも読んでよかった。男性性として普通の悩みだった。

  • 九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
    https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1335509

  • 編者:濱田智崇 & 『男』悩みのホットライン

    【書誌情報】
    ジャンル 心理  社会
    出版年月日 2018年03月10日
    ISBN 9784623082438
    判型・ページ数 A5・266ページ
    定価 本体2,600円+税
    http://www.minervashobo.co.jp/book/b351948.html

    【目次】
    第Ⅰ部 現代社会における「男性の問題」と男性相談 

    第1章 男性相談とは何か 
     1 男性相談の誕生
     2 男性相談の基本姿勢
     3 男性相談の相談員になることと男性性
     4 つらいはずなのに相談しにくい男性
     5 男性相談の広がりと現状
     6 男性相談と男性優位の価値観
     7 「男性相談」が時代遅れになるその日まで

    第2章 男性相談とメンズリブ
     1 男性相談とジェンダーの視点
     2 男性相談のための女性相談入門
     3 わが国の男性運動の歩み
     4 男性相談とメンズリブの思い
     5 男性相談の未来に向けて──男性とは誰のことか

    第3章 女性支援者から見た男性相談
     1 女性支援から見える男性
     2 家族のなかの男性問題
     3 加害と男性問題
     4 労働と男性問題
     5 女性支援と男性相談の連携の可能性

    第4章 「男性問題」の時代と男性相談
     1 日本の現状はどこから来ているか
     2 現在の男性を取り巻く状況
     3 男性のコミュニケーションと社会
     4 日本社会を変えていくための男性相談

    第Ⅱ部 男性相談の内容と相談対応の基本
    第5章 男性相談に寄せられる内容
     1 『男』悩みのホットラインに寄せられる相談
     2 大阪市「男性の悩み相談」に寄せられる相談
     3 男性の代表的な相談内容

    第6章 男性相談から見える男性の心理
     1 「かくあるべし」の縛り
     2 感情よりも思考を優先する
     3 コントロール幻想
     4 優越感と不安感の間で
     5 素直に言えないから振りかざす大義名分
     6 「かくあるべし」を満たせず「悲劇のヒーロー」になる人も
     7 社会的に強化される男らしさの鎧

    第7章 男性に対する相談対応の基本
     1 まず相談者とつながる
     2 コミュニケーションと男性
     3 「かくあるべし」を緩める
     4 拾いにくい感情を拾う
     5 「男の譲れぬ何か」を軽視しない
     6 相談員は裁かない
     7 無言電話やリピーターについて


     第Ⅲ部 相談内容別に見る実際

    第8章 性の悩み
     1 性(セクシュアリティ)の相談のむずかしさ
     2 セクシュアリティの多様性
     3 セクシュアリティにまつわる悩みについて
     4 セクシュアリティの相談の聴き方
     5 セクシュアリティの多様性と自分を見つめ直す重要性

    第9章 男性のライフサイクルと悩み
     1 “ある男性の一生”から見るライフサイクル
     2 ライフサイクルと生涯発達
     3 ライフサイクル別に見る男性のさまざまな悩みと課題
     4 男性のライフサイクルに通底する「男らしさ」の縛り
     5 “ある男性の一生”をふり返って

    第10章 男性の子育てと親子関係
     1 「イクメン」になる/父親として存在する
     2 父親の語りから見えてくるもの
     3 子育てにまつわる気持ち
     4 男性が父親になるとは
     5 男性の考える父親像
     6 「イクメン」の功罪
     7 男性が子育てを語ることの意義

    第11章 夫婦関係とDVの悩み
     1 夫婦関係の悩み
     2 DVの悩み
     3 DV加害者からの相談
     4 DV被害者からの相談
     5 「闘い」の関係から「寄り添い」の関係へ

    第12章 職場での人間関係
     1 パワーゲーム
     2 企業が男性に求めるもの
     3 IT社会で働くということ
     4 パワーハラスメント
     5 男性と責任
     6 ワーク・ライフ・バランスを目指して

    巻末資料
     1 男性相談を開設・運営するために必要なこと
     2 大阪市立男女共同参画センターにおける男性相談の実践例

    文献
    おわりに
    索引

全6件中 1 - 6件を表示

著者プロフィール

濱田智崇(はまだ・ともたか)
神奈川県に生まれる
2004年 甲南大学大学院人文科学研究科人間科学専攻博士後期課程単位取得退学
現在  京都橘大学健康科学部心理学科准教授(文学修士)
〈主著〉
男性がこころに抱えるものをどう扱うか 暴力の発生と連鎖, 26-56. 人文書院 2008年
今日の父親の子育てをめぐる意識 子別れのための子育て, 102-125.平凡社 2012年
イクメン時代の男性と子育て 働くママと子どもの“ほどよい距離”のとり方, 227-233.柘植書房新社 2016年
男性は何をどう悩むのか-男性専用相談窓口から見る心理と支援(共編著)ミネルヴァ書房 2018年

「2021年 『臨床心理学と心理的支援を基本から学ぶ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

濱田智崇の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×