感情とはそもそも何なのか 現代科学で読み解く感情のしくみと障害
- ミネルヴァ書房 (2018年9月13日発売)


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本 ・本 (210ページ) / ISBN・EAN: 9784623083725
作品紹介・あらすじ
私たちはどのように“感情”を経験しているのか? ――長らく明らかにされてこなかった感情のしくみが、ここ数年のうちに「自由エネルギー原理」によってうまく説明されることが示唆された。本書では、この新しい理論に基づいて感情とは何かについて考える。「脳がからだの状態を理解し、調節するしくみ」をわかりやすく解説するとともに、うつ病をはじめとする感情障害や自閉症、また、こころと身体の健康を維持するための感情調整、瞑想などのしくみについても触れる。
感想・レビュー・書評
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知らない事実がたくさんありました。
自分たちが見ている景色、聞いている音、全ての知覚は推論でしかないんですね。驚きです。
その予測と実態をいかに小さくさせるかが今の感情を左右するようですが、まあここまで科学が進んでいるとは。神の領域に達しているとすら思ってしまいました。
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・扁桃体は、視床下部の反応を統合して価値を判断している。このような情報を統合するのが扁桃体であり、「これは自分にとってプラスだ、これは非常にマイナスだ」といった価値を決めることで行動につながる。
・ドーパミンは、予測していた報酬よりもたくさんの報酬を得られたときに放出量は高くなり、逆に予測していた報酬よりも小さいときには放出量は少なくなる。予測誤差を計算しながら、予測誤差が小さくなるように行動の系列を学習していくと、将来、あの人が来たらこういうことが起こる、と正しく予測できるようになる
・ポジティブな感情により、嗜好が柔軟になり、視野が広くなり、先入観に基づいた行動が減少する。そして我々は自己の感情をよりポジティブな方向に調整することができる。この機能を感情調整という。認知的差異業過により、直面している問題に対して見方やとらえ方を変えることによって問題を良い方向に考えることである。逆境にあっても立ち直る力が高い人は、このような認知的再評価をよくやっている人だと言われている -
■一橋大学所在情報(HERMES-catalogへのリンク)
【書籍】
https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1001133666
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感情や体の反応は、予測と誤差が大きいときに発生する。
仕組みを”わかりやすく解説”と書いてあるけど一般向けではないかな。 -
【#今日の読書 No.3】 https://amzn.to/3dNO3sb
行動の原動力は感情なので、その仕組みを学び直すために、読んでみました。
こんな目的で、こんな本を読んでるのかぁ~って感じで、参考にしてもらえたら嬉しいです。
1日2冊以上(年間750冊以上)の読書を目標積み上げ中です。
お手数ですが、書評はリンク先のレビューをご参照ください。 -
一般人に向けて書かれた本ではないようだ。難しかった。
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情動は生理的反応。感情はそれに伴う主観的意識体験。感情は身体の状態を知らせる自律神経反応と、その反応が生じた原因の推定によって決まる。吊り橋効果。視覚イメージは脳内で作られる。3次元の実世界を見て2次元の網膜像が作られる。私たちが見ている世界は脳が2次元網膜像(結果)から3次元実世界(原因)を「推論」した結果である。ヘルムホルツの無意識的推論。私たちが身体運動するとき、脳は自動的にその結果を予測している。情動信号の予測信号こそ感情を決める。一時的自己は、自己主体感、自己所有感、自己存在感から成る。
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系推薦図書 3系(情報・知能工学系)
【配架場所】 図・3F開架
【請求記号】 141.6||IN
【OPACへのリンク】
https://opac.lib.tut.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=186745
著者プロフィール
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