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本 ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784623084357
作品紹介・あらすじ
今日のキャリア教育は一人一人が将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現できるような力を、長期的な展望に立って育成しようとする教育活動である。
本書では、新学習指導要領を踏まえて進路指導との関係を明らかにしながら、その成り立ちと理論をわかりやすく解説する。小・中学校・高等学校等の実践から児童一人一人のキャリア発達を促す活動を紹介した最新のテキスト。
感想・レビュー・書評
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私は企業の人事部で働いている。最近、会社に入ってくる若い人たちの話を聞く機会が、何度かあったのだが、結構、今後の「キャリア」について気にする人が多いことに気がついた。
いくつか背景があると思うが、若い人たち自身から、「学校でキャリアについての授業があった」という話を聞き、どんな内容のキャリア教育を受けてきたのだろうという興味から手に取った本。私の世代では、学校の授業で、「進学指導」はあっても、「キャリア教育」はなかったな、と思いながら読んだ。
本を読んで、少し安心したのは、「キャリア」を進学先選択とか、職業選択とか、職種選択とかの狭い概念で捉えているわけではなさそうなことである。もう少し、人生全体を見据えるというか、大きく言えば、「自分らしく生きる」ことがどうすれば出来るのかを、自分自身で考えていくことがキャリア開発である、という風に教えていると理解した。
書いてあることは分かりやすかったけれども、一つ気になったことがある。
「何故、現在の日本で、キャリア教育が大事なのか」についての記述がほとんどなかったこと。意地悪く読めば、それが大事なのは、「大事であると指導要領に書いてあるから」と読める。
自分らしく生きることをデザインする事が重要であると主張することは、そう出来ていない現実が日本の中にあるからではないのか?それが、真の課題だとすれば、学校の授業で教えるだけでは解決できない、社会課題的なものもある気がするのだが。
そこを考えないままだと、世の中から浮いたものにならないのか?というのが、気になったところである。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/717104
著者プロフィール
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