功利主義をのりこえて 経済学と哲学の倫理

  • ミネルヴァ書房 (2019年11月11日発売)
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  • 本 ・本 (466ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784623086092

作品紹介・あらすじ

人間の倫理とは何かを考える

ノーベル経済学賞を受賞したセン、ハルサニー、マーリース、そしてロールズ、ウィリアムズ、ヘアら世界的に名を馳せる経済学者と哲学者の熱い対話。

われわれに功利主義はのりこえられるのか――本書は、世界的に活躍する経済学者・哲学者らによる功利主義の擁護とその批判を収録した古典的名著である。道徳、政治哲学のみならず経済学、社会的選択の理論にかかわる論点を提示し、功利主義に潜む一元化への警鐘をならす。学問の方法論的土台をめぐり経済学と哲学のあいだで熱い対話がいま再びはじまる。(原著 Amartya Sen and Bernard Williams eds.,”Utilitarianism and Beyond,” Cambridge University Press, 1982.)

感想・レビュー・書評

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  • 151.7||Se

  • 1982年刊行の書(もっと前だったかと思っていましたが)の邦訳が昨年11月に出ていたんですね、知りませんでした。
    本日の夕、名古屋のちくさ正文館書店本店にて、現物を見つけました。
    https://www.minervashobo.co.jp/book/b450223.html

  • 東2法経図・6F開架:331.1A/Se56k//K

  • 原題: Utilitarianism and Beyond, Cambridge University Press, 1982.
    編者:Amartya Sen & Bernard Williams
    監訳:後藤玲子

    ジャンル:哲学・思想、経済
    出版年月日:2019年11月10日
    ISBN:9784623086092
    判型・頁数:A5・466頁
    定価: 本体5,000円+税

    ◆セン、ハルサニー、マーリース、そしてロールズ、ウィリアムズ、ヘアら世界的に名を馳せる経済学者と哲学者の熱い対話◆
     われわれに功利主義はのりこえられるのか――本書は、世界的に活躍する経済学者・哲学者らによる功利主義の擁護とその批判を収録した古典的名著である。道徳、政治哲学のみならず経済学、社会的選択の理論にかかわる論点を提示し、功利主義に潜む一元化への警鐘をならす。学問の方法論的土台をめぐり経済学と哲学のあいだで熱い対話がいま再びはじまる。

    [ここがポイント]
    ◎ 世界的に著名な経済学・哲学者たちが功利主義を擁護、批判した古典的名著。
    ◎ 経済学を哲学・倫理学の観点から捉えなおす。
    https://www.minervashobo.co.jp/book/b450223.html

    【目次】
    はしがき

    序章 功利主義をのりこえて(アマルティア・セン/バーナード・ウィリアムズ)
       個人道徳と単一基準
       公共選択と単一主権
       厚生主義と帰結主義
       情報と人格  
       効用と道徳的重要性
       権 利
       功利主義の装置
       還 元
       理想化 
       選 好  
       選択と評価
       抽象化 
       二層理論
       多元主義と合理性
       基本財と権利  
       功利主義をのりこえて

    第1章 倫理学理論と功利主義( R・M・ヘア)

    第2章 道徳性と合理的行動の理論(ジョン・C・ハルサニー)
     1 歴史的背景  
     2 合理的行動の一般理論の一部門をなす倫理学  
     3 道徳的価値判断のための等確率モデル  
     4 功利主義理論の公理的正当化  
     5 個人間効用比較  
     6 フォン・ノイマン=モルゲンシュテルン効用関数の利用  
     7 選好功利主義、快楽主義、理想的功利主義、不合理な選好の問題  
     8 反社会的選好の除外  
     9 規則功利主義vs. 行為功利主義  
     10 自由な私的選択の効用  
     11 結論

    第3章 功利主義の経済的な利用法(J・A・マーリース)
       代替的な自己
       個人間比較
       平 等
       異質な個人 
       未解決の判断
       手続きと結果  
       要 約

    第4章 功利主義、不確実性、情報(ピーター・J・ハモンド)
     1 序
     2 静学的功利主義──目標と制約
     3 権利とリベラリズム  
     4 不確実性と期待事後社会厚生
     5 功利主義──事前と事後
     6 生命・身体を評価する  
     7 不完備情報と誘因制約
     8 内生的情報  
     9 結論──功利主義の限界?  

    第5章 契約主義と功利主義(T・M・スキャンロン)

    第6章 善の多様性(チャールズ・テイラー)

    第7章 道徳と慣習(スチュアート・ハンプシャー)

    第8章 社会統合と基本財(ジョン・ロールズ)

    第9章 功利主義的経済学者が抱える諸難題( フランク・ハーン)
     序
      1 政策と帰結
      2 変化する選好
      3 不確実な帰結

    第10章 功利主義、情報、権利(パーサ・ダスグプタ)
     1 分配の正義と個人の権利
     2 厚生経済学の基本定理  
     3 情報の差別化と経済の分権化  
     4 ハイエク教授──進歩と自由について  
     5 権威と個人的裁量

    第11章 酸っぱい葡萄──功利主義と、欲求の源泉(ヤン・エルスター)

    第12章 自由と厚生(アイザック・レーヴィ )

    第13章 どの記述のもとで?(フレデリック・シック)

    第14章 学校に行くことの有用性は何か?――功利主義と権利論における教育の問題(エイミー・ガットマン) 
     1 幸福のための教育
     2 自由のための教育
     3 自由の社会的境界  
     4 教育の中身──職業訓練的か、理論的か?


    解説に代えて (後藤玲子)
    監訳者あとがき  
    参考文献
    人名・事項索引

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著者プロフィール

1933年、インドのベンガル州シャンティニケタンに生まれる。カルカッタのプレジデンシー・カレッジからケンブリッジ大学のトリニティ・カレッジに進み、1959年に経済学博士号を取得。デリー・スクール・オブ・エコノミクス、オックスフォード大学、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス、ハーバード大学などで教鞭をとり、1998年から2004年にかけて、トリニティ・カレッジの学寮長を務める。1998年には、厚生経済学と社会的選択の理論への多大な貢献によってノーベル経済学賞を受賞。2004年以降、ハーバード大学教授。主な邦訳書に、『福祉の経済学』(岩波書店、1988年)、『貧困と飢饉』(岩波書店、2000年)、『不平等の経済学』(東洋経済新報社、2000年)、『議論好きなインド人』(明石書店、2008年)、『正義のアイデア』(明石書店、2011年)、『アイデンティティと暴力』(勁草書房、2011年)などがある。

「2015年 『開発なき成長の限界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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