社会と経済 枠組みと原則

  • ミネルヴァ書房 (2019年11月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (328ページ) / ISBN・EAN: 9784623087389

作品紹介・あらすじ

社会と経済はどのように相互に関係しているのか。経済は社会から分離しているのではなく、宗教、科学、政治、道徳などと同じように社会に埋め込まれている。本書は、このカール・ポランニーの埋め込み概念を経済社会学に適用し、行為、規範、信頼、権力、制度の関係を明らかにした記念碑的著作である。社会科学全体を視野に入れた、グラノヴェターの「新しい経済社会学」の集大成である。(原著 Mark Granovetter,Socity and Economy:Framework and Principles,Belknap press,2017,256p.)

感想・レビュー・書評

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  • 知人の知人をたどっていけば、6人以内でほぼ全ての人と繋がる。弱い繋がりで結ばれた広域のネットワーク。スモールワールド実験。Milgram, 1967。

    強い繋がり。頻繁に会い、秘密を打ち明け合い、親しみを感じる。家族。親友。一方で、弱い繋がり。ごくたまにしか顔を合わさない。知人。▼強い繋がりは同質的な情報のやりとりだけ。一方、弱い繋がりは未知の希少な情報をもたらしてくれる。外部の多数の人との橋渡し。なので、弱い繋がりを上手く活用する人の方が転職に成功する。▼繋がりの大部分は弱い繋がりであり、数が多いから成功数も多いだけでは、との批判。Granovetter, 1973

    強い紐で繋がれている集団Aと強い紐で繋がれている集団B。集団Aと集団Bを橋渡しする2人がいる。この2人は稀にしか会わない。異なる集団(かたまり)に所属する2人。この2人の弱い紐が切れてしまうと、集団Aと集団Bとの情報の流れは遮断される。Granovetter, 1973

    社会には集団(かたまり)がたくさんある。集団と集団を結ぶ隙間がスカスカの場所があったりする。紐の密度がとても低かったり、紐がなかったり。構造の隙間。この隙間を見つけて、自分が埋める存在になれば、ネットワークでの自分の価値を高めることができる。あなたがいなくてはネットワークが分断されてしまう。そんな存在。優れた企業家や経営者は構造的な隙間を埋める達人。Burt, 1992

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著者プロフィール

2019年11月現在 スタンフォード大学社会学教授

「2019年 『社会と経済 枠組みと原則』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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