黒岩涙香:断じて利の為には非ざるなり (ミネルヴァ日本評伝選 202)

著者 :
  • ミネルヴァ書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784623087501

作品紹介・あらすじ

黒岩涙香(1862年から1920年)新聞記者、小説家。
明治時代、大衆新聞『萬朝報』を創刊しスキャンダリズムや社会悪の糾弾で部数を伸ばした涙香は、「探偵小説の元祖」としても知られ、『巌窟王』『噫無情』などで人気を博した。権力におもねらず、いち早く「大衆」を見据えた「まむしの周六」の全体像を描き出す。

感想・レビュー・書評

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  • 労作。よく調べられている本。
    黒岩涙香という人は多才で、萬朝報の刊行、巌窟王、噫無情をはじめとする小説の翻訳、自身の創作、五目並べや百人一首の普及など、多様な足跡を残しており、一括りに言い難い。
    著者は、もともと新聞社の方で、新聞研究がメインということもあり、黒岩涙香の本質=新聞人というまとめにしている。涙香の生涯かけての仕事としては、萬朝報であり、他の創作、趣味も、新聞のためであった面もあるため、このまとめは首肯できる面もある。しかし、さらにいうと、言論家、啓蒙主義者とも言え、新聞が本質というのは言い過ぎに思える。
    涙香の翻訳(超訳)のやり方とか、面白い。

  • 東2法経図・6F開架:289/Mi43/202/K

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著者プロフィール

1947年福岡県生まれ。毎日新聞社で学芸部長、編集委員、論説副委員長などを歴任。現在、法政大学社会学部教授(日本近現代史/ジャーナリズム論)。主著に『文明開化と民衆 近代日本精神史断章』(新評論)『スキャンダルの明治 国民を作るためのレッスン』(筑摩書房)『大衆新聞と国民国家 人気投票・慈善・スキャンダル』『むかし〔都立高校〕があった』(共に平凡社)など。

「2004年 『賞味期間一日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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