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Amazon.co.jp ・本 (268ページ) / ISBN・EAN: 9784623089949
作品紹介・あらすじ
伝統儀礼の継承者であり続けてきた公家には、その実務を担い屋台骨を支えた家政職員たる「家司」(家礼・家僕とも)たちがいたが、その実態は一般には知られていない。公家家司とはいかなる存在で、いかなる役割を担っていたのか。時には主家の諸事を処理する「政所」(家政機構)の機能が不全化すると、特定のイエや個人に集中することで絶大な権力を握った家司たちを見ることにより、公家の社会的・政治的立場がより浮き彫りとなる。
感想・レビュー・書評
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拾い読み。
あまり研究されない分野での成果をなるべく詰め込もうとしたのか、個別の家や人の解説が羅列され、論旨が章末まで分からない場合が多い。
家司は家政の管理者として律令体制下では国の役職の一つとして存在したが、後に権門体制下においては役職によらず私的なつながりが強くなり、特定の上流貴族の家に組み込まれていった。家司は受領として租税から経済的利益を得て、推挙してくれた家の種々の経済的負担を引き受けていた。
院政下では上流貴族による受領のポジションの斡旋が難しくなり、家司の役割はより荘園経営に向いていき、また複雑化した権力構造の中の連絡役・調整役として機能した。
家司には有職故実や装束の調達など特定の家業やお家芸とでもいうべき機能で主家や朝廷を支えた例もある。
家司は単一の貴族にのみ仕えたわけではなく複数の家に仕えるケースもあった。また時代が降ると官職が上がっていき公卿になる家司も出現する。階位向上と摂関家の政治力の下落とともに家司も待遇を求め、場合によっては家司を辞するようになる。 -
公家の家政を支えた人々について、その起源から近世までを扱った通史。その活動内容の変遷を追うことで、それぞれの時代における公家社会の有り様も伝わってきて非常に勉強になる。
著者プロフィール
日本史史料研究会の作品
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