家司と呼ばれた人々 公家の「イエ」を支えた実力者たち

  • ミネルヴァ書房 (2021年1月26日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (268ページ) / ISBN・EAN: 9784623089949

作品紹介・あらすじ

伝統儀礼の継承者であり続けてきた公家には、その実務を担い屋台骨を支えた家政職員たる「家司」(家礼・家僕とも)たちがいたが、その実態は一般には知られていない。公家家司とはいかなる存在で、いかなる役割を担っていたのか。時には主家の諸事を処理する「政所」(家政機構)の機能が不全化すると、特定のイエや個人に集中することで絶大な権力を握った家司たちを見ることにより、公家の社会的・政治的立場がより浮き彫りとなる。

感想・レビュー・書評

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  • 面白すぎる信濃小路長盛(∩´∀`)∩
    醍醐源氏だそうです(初耳)

    かいつまんで言うと、九条家の家司として公家を
    支え続けた長盛は波乱万丈の人生だった
    仕えた人が飛んでる人であり、前関白九条政基が
    従兄弟であり九条家の筆頭家司であった唐橋在数
    を成敗したのが1496年、長盛は家司として在数に
    代わり日根荘奉行に赴き請負代官の根来寺と交渉
    (前任の在数は根来寺から多額の借銭し弱い立場)

    政基嫡子、関白尚経に使える頃(1501)は筆頭家司
    の頃は土倉との借金返済のピンチを乗り越えた
    尚経嫡子、植通は近衛植家の留任希望を抑え関白
    となる(1533)が、近衛は将軍義晴へ正室を送り、
    一年で植通を関白の座から降ろし出奔させる
    (植の字が悪い説w)信濃小路長盛を共にして、
    植通主従は大阪本願寺や阿波の足利義維(!)の
    もとに身を寄せ、最後は三好長慶に接近
    (尼子・大内には断られた)

    植通は十河一存(長慶の実弟)を婿をしていたw

    1552、植通主従は17年ぶりに帰京し(植の字が良
    かった説w)長盛も苦労のかいもあり従三位に昇進
    している

    三好義継は植通の外孫である

    家司の説明してないケド、最高の人物を知った

  • 拾い読み。
    あまり研究されない分野での成果をなるべく詰め込もうとしたのか、個別の家や人の解説が羅列され、論旨が章末まで分からない場合が多い。

    家司は家政の管理者として律令体制下では国の役職の一つとして存在したが、後に権門体制下においては役職によらず私的なつながりが強くなり、特定の上流貴族の家に組み込まれていった。家司は受領として租税から経済的利益を得て、推挙してくれた家の種々の経済的負担を引き受けていた。
    院政下では上流貴族による受領のポジションの斡旋が難しくなり、家司の役割はより荘園経営に向いていき、また複雑化した権力構造の中の連絡役・調整役として機能した。
    家司には有職故実や装束の調達など特定の家業やお家芸とでもいうべき機能で主家や朝廷を支えた例もある。
    家司は単一の貴族にのみ仕えたわけではなく複数の家に仕えるケースもあった。また時代が降ると官職が上がっていき公卿になる家司も出現する。階位向上と摂関家の政治力の下落とともに家司も待遇を求め、場合によっては家司を辞するようになる。

  • 公家の家政を支えた人々について、その起源から近世までを扱った通史。その活動内容の変遷を追うことで、それぞれの時代における公家社会の有り様も伝わってきて非常に勉強になる。

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著者プロフィール

2007年、歴史史料を調査・研究し、その成果を公開する目的で設立。主な事業としては、①定期的な研究会の開催、②専門書籍の刊行、③史料集の刊行を行っている。最近では、一般の方々を対象に歴史講座を開講し、同時に最新の成果を伝えるべく、一般書の刊行も行なっている。会事務所は、東京都練馬区石神井5-4-16 日本史史料研究会石神井公園研究センター。主な一般向けの編著に『信長研究の最前線』(朝日文庫)、『戦国僧侶列伝』(星海社新書)、監修に『戦国時代の天皇と公家衆たち』、『六波羅探題研究の軌跡 研究史ハンドブック』(文学通信)、「南朝研究の最前線(朝日文庫)、『日本史を学ぶための古文書・古記録訓読法』(吉川弘文館)、『戦国期足利将軍の最前線』(山川出版社)、『関ヶ原大乱、本当の勝者』(朝日新書)、『伝奏と呼ばれた人々』、『家司と呼ばれた人々』(ミネルヴァ書房)など。
http://www13.plala.or.jp/t-ikoma/index.html

「2022年 『論考 日本中世史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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