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Amazon.co.jp ・本 (248ページ) / ISBN・EAN: 9784623095599
作品紹介・あらすじ
国際紛争、経済格差の拡大、そしてパンデミック。文明社会が容易に解答を見出せない問題に直面するなか、求められている倫理とはどのようなものなのだろうか。本書はこの問いに応答するための鍵概念として「責任」に着目する。リスク社会、政策決定、政治過程、隣人、公平、ジェンダー、企業といった領域に生じている問題を分析するなかで、「責任」という手垢のついた概念を再検討し、時代に対応した形に鍛えなおすことで、問題解決への糸口を探っていく。新たな時代の倫理を示す、総合的研究の成果。
感想・レビュー・書評
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「責任」に関する倫理学のさまざまな分野を紹介した本で,パンデミックを題材とした章が多い。
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1月新着
東京大学医学図書館の所蔵情報
https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2003676883 -
東2法経図・6F開架:151A/Ko45s//K
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「無限責任」とか出てきて「うっ」となる。索引にはハート先生の名前出てこないみたいね。
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『責任という倫理――不安の時代に問う』
編著:國部克彦
編著:後藤玲子
ジャンル 哲学・思想
出版年月日 2023年08月刊行予定
ISBN 9784623095599
判型・ページ数 A5・248ページ
予価 定価4,180円(本体3,800円+税)
国際紛争、経済格差の拡大、そしてパンデミック。文明社会が容易に解答を見出せない問題に直面するなか、求められている倫理とはどのようなものなのだろうか。本書はこの問いに応答するための鍵概念として「責任」に着目する。リスク社会、政策決定、政治過程、隣人、公平、ジェンダー、企業といった領域に生じている問題を分析するなかで、「責任」という手垢のついた概念を再検討し、時代に対応した形に鍛えなおすことで、問題解決への糸口を探っていく。新たな時代の倫理を示す、総合的研究の成果。
[ここがポイント]
◎「責任」という身近な言葉を手がかりに、コロナ禍をはじめとして現代社会が直面する複合的な問題へいかなる応答が可能かを探る。
◎哲学、経済学、経営学など多彩な専門知を結集し、新たな時代の倫理の条件を示す。
[https://www.minervashobo.co.jp/book/b625903.html]
【目次】
はしがき
序 章 現代的な不安と責任という倫理(國部克彦)
1 はじめに
2 思考の根拠としての責任
3 責任という倫理
4 本書の構成
5 おわりに
第1章 リスク社会における責任と倫理――混乱を克服するために(國部克彦)
1 はじめに
2 リスク社会としての近代
3 システムでリスクに対処することの限界
4 有限の責任から無限の責任へ
5 全体主義下での責任
6 責任を起動するための信念の倫理
7 おわりに
第2章 許容可能なリスクの責任ある決定――費用便益分析と契約主義(瀧川裕英)
1 はじめに
2 費用便益分析
3 契約主義
4 責任ある決定
5 おわりに
第3章 公共政策と責任――コロナ禍の政策過程(山本 清)
1 はじめに
2 政策構造・立案と責任
3 政策過程と責任
4 政策執行と責任
5 我が国を対象とした実証分析
6 合理性と責任の関係――不安と不信の連鎖を解くには
7 公共政策としての学習と責任
8 おわりに
第4章 隣人への責任――ケイパビリティと「外出自粛」(後藤玲子)
1 はじめに
2 「外出自粛」ゲーム
3 非対称モデル
4 個人の自由への権利とパレート効率性の矛盾
5 「外出自粛」の公共的ルール
6 おわりに
第5章 責任の基盤としての自制――アダム・スミスと「公平な観察者」(金森絵里)
1 はじめに
2 現代に生きるアダム・スミス
3 本章における責任
4 「新アダム・スミス問題」研究の進展
5 良心と自制
6 おわりに
第6章 ジェンダー正義への責任 ――ロールズ「財産所有のデモクラシー」の可能性(神島裕子)
1 はじめに
2 「財産所有のデモクラシー」とは何か
3 個人的財産を保有する権利
4 財産所有のデモクラシーにおける家族
5 おわりに
第7章 企業の社会的責任の展開――レスポンシビリティを組み込むために(國部克彦)
1 はじめに
2 二つの責任概念――アカウンタビリティとレスポンシビリティ
3 ISO二六〇〇〇にみる責任の概念
4 レスポンシビリティの立ち上げ方
5 レスポンシビリティが創発する場の設定
6 レスポンシビリティの割り当て方
7 SDGsにみる無限責任と有限責任の組み合わせ
8 おわりに
終章 責任という倫理が成立する条件(後藤玲子)
1 はじめに
2 ロールズ正義理論における偶然性と責任との緊張関係
3 責任の社会的分配
4 過少とされがちな企業や国家の責任――二つの事例より
5 責任の構造と「個人的必然化」への圧力
6 偶然性の認識と責任
7 公共的相互性の論理と倫理――事後補償によるインセンティブ問題をいかに回避するか
8 おわりに
索引
著者プロフィール
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