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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784623097890
作品紹介・あらすじ
2025年は1945年の戦後教育のスタートから80年を迎える。「戦後の新教育批判が基礎学力の問題から出発した」と言われるように、戦後教育は学力論争・評価論争に終始した。「学力」か「ゆとり」かという二項対立で、学力論・評価論は両者の狭間で揺れてきた。学力論争・評価論争では何が議論され、教育の何を変えたのか、そのあゆみを通して考察する。
感想・レビュー・書評
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1. 教育における人材問題
- 「でもしか教師」問題: 教育界において優秀な学生が民間企業に流れる現象があり、教育の質が低下する背景がある。
- 教員採用の低減期: 1950年代末から1960年代初頭にかけて教員の採用が減少し、優秀な人材が教育界に入らなくなった。
- 薄給問題: 教師の給与が低く、その改善が1973年まで待たなければならなかった。
2. 学力の階層間格差
- 中学校の教科担任制: 中学校に進学することで教科ごとの指導が行われ、学力格差が生じやすくなる。
- 塾の影響: 多くの生徒が塾に通い、学校での学習内容を予習することで学力の差が拡大。
- 知能指数と学力: 知能テストの結果が生徒の学力に影響を与え、教育の固定的な見方を助長した。
3. 高校受験の厳しさ
- 受験競争の激化: 高校入試に向けての学力向上競争が生徒を圧迫し、学力の選別が行われる。
- 進学希望者の多さ: 中学校で進学を希望する生徒が多く、商業学校との間での格差が拡大。
- 新たな高校設立: 高度経済成長の中で、高校進学を目指す団塊世代の子どもたちが増え、公立高校の増設が進んだ。
4. 学力観の変遷
- 能力主義の批判: 学力によって人間を序列化する教育が問題にされ始めたが、改善には時間がかかった。
- 「ゆとり」の時代: 1970年代末まで、教育の内容や評価が見直される動きがあった。
5. 学力論争
- 学力の多様性: 学力を測定する方法に関する議論が続き、学力の定義や評価方法に関する多様な視点が提起された。
- 知識と態度のバランス: 学力の評価において、知識だけでなく、学習意欲や態度も重視されるようになった。
6. 教育評価の進化
- 相対評価から到達度評価へ: 教育評価の方法が相対評価から、個々の生徒の到達度を重視する評価方法へとシフトした。
- 形成的評価の導入: 学習過程での評価が重視され、教員が指導の改善を行うための指針となるように評価の方法が改訂された。
7. PISAショックと教育政策の変化
- 国際的な評価の影響: PISA調査を通じて日本の教育の現状が明らかになり、それをもとに教育政策が見直された。
- 新たな評価基準の導入: 読解力や数学的能力の向上が求められる中で、評価基準が見直され、思考力や判断力を重視する方向にシフトした。
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