史としての法と政治 書を紐解き、人を考え、時代を読み解く (25) (叢書・知を究める)

  • ミネルヴァ書房 (2025年1月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (364ページ) / ISBN・EAN: 9784623098033

作品紹介・あらすじ

政治という場は、いかに個々の部分的利害を超越し、宥和的知識を生み出すフォーラムとなるか。法制史の視点から社会を分析し、知によって制御される政治の可能性と、そのための制度としての国家、またそれを構築しようとした人々のあやなす史(フミ)を読み解く。古典・現代の書評、新旧の憲法や現代の社会に関する記事など112篇を収録。古今の書を紐解き、人の歴史を考え、制度と時事を論じる評論集。

感想・レビュー・書評

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  • 1. 日本の国体と経済政策
    - 井上毅の漸進主義: 国体を温存する目的があり、重農主義を支持し、西洋の重商主義に反対。
    - 国体の独自性: 日本には「国体国制」が存在し、孔孟の教えに基づく仁義主義が強調される。
    - 政策選択の根拠: 国家の成り立ちに基づき、各国の独自性を尊重すべきとする立場。

    2. イギリスの憲法と政治構造
    - ウォルター・パジョットの著作: 「イギリス憲法」において、現実の国政を動かす秩序の仕組みを解説。
    - 憲法の二部分: 機能的部分(議院内閣制)と威厳のある部分が憲法を構成。
    - 三権分立の重要性: 君主、貴族院、庶民院のバランスを取ることで自由な国家が成立する。

    3. 明治日本の政治家の役割
    - 伊藤博文の憲法調査: ドイツの影響を受けたが、立憲主義の全体像を理解した結果、強大な天皇権を意図。
    - 山県有朋の国家設計: 国家を私物化せず、合理的な国家設計を重視し、維新の英霊への敬意を表す。
    - 政治家の対比: 伊藤は個人の才能に注目し、山県は人脈を重視。政治家としてのスタンスが異なる。

    4. 教育と行政の進展
    - 田中文政の教育政策: 自由主義的な教育政策を追求し、中央と地方の役割分担を強調。
    - 教育令改正: 「自由から統制へ」の流れに沿った教育政策の変化が議論される。

    5. 明治憲法の制定過程
    - 国際的視野での憲法調査: 明治憲法の制定過程を国際的な観点から再評価し、藩閥政府の意図を探る。
    - 憲法調査の三つの段階: 岩倉使節団、伊藤博文の調査など、それぞれの調査の影響を分析。

    6. 現代の元号と国家の形
    - 元号制度の変遷: 現代における元号の役割とその制定過程が国家の象徴として再評価される。
    - 国民の共有の象徴: 元号は権力者の意向によるものではなく、国民が共有する時代を示すものとされる。

  • 東2法経図・6F開架:311A/Ta72f//K

  • 法制・政治史学者による書評とエッセイ。書評が面白く役に立つ。以下読んでいない本で気になったものを。
    ・「伊藤博文秘録」平塚篤編。伊藤が文書をもって思考し記録を残す「文の政治家」としている。トクヴィルも英文で読み津田梅子に勧めている。
    ・「現代政治の思想と行動」丸山真男 丸山のスノッブで泥臭さ
    ・「国体論及び純正社会主義」北一輝 天皇機関説を超えた象徴天皇制
    〇「山形有朋」岡義武
    ・「大平総理の政策研究会報告書」自民党出版局
    ・「外政家としての大久保利通」清沢烈
    ・「桂太郎」千葉功 予が生命は政治である。
    〇「幕末維新変革史」宮地正人 実証による物語的歴史学
    ・「岩瀬忠震ー五州何ぞ遠しと謂わん」小野寺龍太
    ・「文明史の中の明治憲法」瀧井一博~縦令如何様ノ好憲法設立スルモ好議会開設スルモ、施治(行政)善良ナラサル時ハ其成迹不見者なし(伊藤博文)
    ・「大久保利通ー知を結ぶ指導者」瀧井一博~フォロワーとしてのリーダー

  • 【本学OPACへのリンク☟】
    https://opac123.tsuda.ac.jp/opac/volume/725445

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著者プロフィール

瀧井 一博(たきい・かずひろ):1967年生まれ。京都大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(法学)。専門は法制史(国制史、比較法史)。国際日本文化研究センター教授。著書『伊藤博文』(中公新書)、『明治国家をつくった人びと』(講談社現代新書)、『「明治」という遺産』(ミネルヴァ書房)、『大久保利通』(新潮選書)、『明治史講義【グローバル研究篇】』(編著、ちくま新書)など。

「2023年 『増補 文明史のなかの明治憲法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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