コミュニケイション的行為の理論 下

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  • Amazon.co.jp ・本 (434ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784624010836

作品紹介・あらすじ

ポスト・モダンの席捲する思想状況に、真の社会科学的思想を構築せんとする巨匠の強靭な思索の成果。道具的理性を批判しつつ、コミュニケイションを軸とした生活社会を考える。
目次
第六章 第二中間考察――システムと生活世界へ
     デュルケムの分業論を手引きとした社会的統合とシステム統合に関する予備考察
  第一節 生活世界の概念と理解社会学の解釈学的観念論
   (1) コミュニケイション的行為の地平と背景としての生活世界
   (2) コミュニケイション論から見た生活世界の社会現象学的概念
   (3) 生活世界の形式的語用論的概念から物語論的概念を経て社会学的概念へ
   (4) 生活世界の再生産に対する了解に志向した行為の機能。生活世界の合理化の諸次元
   (5) 生活世界を社会と同一視する理解社会学の諸限界
  第二節 システムと生活世界との分断
   (1) 社会文化的生活世界としての部族社会
   (2) 自己制御システムとしての部族社会
   (3) システム分化の四つの機制
   (4) システム統合の機制を制度的に生活世界へ係留すること
   (5) 生活世界の合理化対技術化。脱言語化されたコミュニケイション媒体による日常語媒体の負担免除
   (6) システムと生活世界との分断および物象化テーゼの再定式化
     (a) 了解形式の概念
     (b) 了解形式の体系のサイバネティックス的当為価への解釈替え
     (e) 文化決定論
   (2) 人間学的後期哲学――システム論と行為論の妥協の脆弱性
   (3) 制御媒体の理論
     (a) コミュニケイション的行為の負担免除としての媒体により制御された相互行為――生活世界の技術化
     (b) 貨幣媒体――構造的微表、質的属性、システム形成効果
     (c) 媒体概念を権力関係に転用する際の困難
     (d) 過度の一般化の問題――影響力と価値拘束対貨幣と権力
     (e) パーソンズによる媒体の行為理論的基礎づけ。一般化されたコミュニケイション形式対制御媒体
  第三節 近代論
   (1) 生活世界の合理化とシステムの複合性の増大の癒着
   (2) 補論――パーソンズを再びカント化する試みについて
 第八章 最終考察――パーソンズからヴェーバーを超えてマルクスへ
  第一節 マックス・ヴェーバーの近代論の再検討
   (1) システムと生活世界の概念によるヴェーバーの官僚制化のテーゼの再構成
   (2) 資本主義の成立に関するヴェーバーの解釈の再構成
   (3) 生活世界の植民地化――ヴェーバーの同時) ポスト自由主義社会の統合形式
     (b) 家族の社会化と「自我」の発達
     (c) マス・メディアと大衆文化
     (d) 抵抗の潜在力
   (3) 合理性の理論と歴史的コンテクスト。原理主義的主張の否定

感想・レビュー・書評

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  • んん?前提知識が足りなくて読めないぞ!でも分かるところについては示唆に富んでいる。

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著者プロフィール

(Jürgen Habermas)
1929年ドイツのデュッセルドルフ生まれ。ゲッティンゲン、チューリヒ、ボンの各大学でドイツ文学、心理学、社会学、哲学を修め、56年フランクフルト社会研究所のアドルノの助手となり、フランクフルト学派第二世代としての歩みを始める。61年『公共性の構造転換』で教授資格を取得し、ハイデルベルク大学教授となる。64年フランクフルト大学教授、71年マックス・プランク研究所所長を歴任、82年以降はフランクフルト大学に戻り、ホルクハイマー記念講座教授を務め、94年退官。60年代末のガダマーらとの解釈学論争、ルーマンとの社会システム論争、さらに『コミュニケーション的行為の理論』をはじめとする精力的な仕事、歴史家論争以降の多方面にわたる社会的・政治的発言を通じて、ドイツ思想界をリードし、国際的にも大きな影響を与えてきた。2004 年11月に「京都賞」を受賞。邦訳された主な著書に、『討議倫理』、『他者の受容』、『人間の将来とバイオエシックス』、『引き裂かれた西洋』、『自然主義と宗教の間』、『真理と正当化』(以上、小局刊)などがある。

「2019年 『ヨーロッパ憲法論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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