公共性の構造転換―市民社会の一カテゴリーについての探究

制作 : Jurgen Habermas  細谷 貞雄  山田 正行 
  • 未来社
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レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784624011239

感想・レビュー・書評

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  • ヨーロッパにおける間接民主主義が、夜のカフェで行われてきた「政治談議」によって初めて、政治と社会を繋いでいたことを指摘し、公共とは、政府が提供するものではなく、そういった一連の市民活動まで拡大して考えるべきとした点がとても印象に残った。なるほど、「公共性」の「構造転換」だ。

  • 第二版である。後半で新聞について具体的に記載されているところが出てきた。更に最後の方で社会心理学に言及しているところがでてきたのには驚きである。

  • 実際に読んでみて、ハーバーマスが述べていることが非常に日本の現状に似ているような感覚を覚えた。ジャーナリズムが広告活動へと堕落し、公開される情報がすでに操作されているのではという現状、マス・メディアが創りだした世界はもはやみせかけの公共性に過ぎないのではという懸念。世論とはマス・メディアによって作り出されたものであるということは昨今よく言われることだが、例えばマス・メディアの代表格であるテレビを例に挙げると、記者クラブという体制が問題視されている。記者クラブとは一部の大手報道機関だけが加盟する組織のことであるが、多くの記者会見が記者クラブによって独占され、長年、記者会見は記者クラブ会員しか入れないという状態が続いた。その結果、国民が得る情報は、国民へ届く前に記者クラブによって独占され、選別され、操作されているというのである。まさに、ハーバーマスが批判した世界そのものであると思う。

  • この著書で分かるのは、民主主義を担う主体がどのように遷移してきたかということである。
    政治について議論する公衆がどのようにしてどのようなところにどのような条件で生まれ、推移し、こんにちどのような状態にあるのか。
    民主制がそれを前提とし、それがどのように機能不全に陥り(あるいは構造的矛盾を含み)こんにちどのような状態にあるのか。

    民主主義を考える上で、民主主義が機能する条件、現状の民主主義の状態を把握するために有用な一冊。
    アレント、ヴェーバーなどと並んで必ず話題に上ってくる(ほど分かりやすいともいえる)本でもある。
    言語学、情報論、コミュニケーション論が政治を扱う場合(扱わない場合など殆どないと思うが)などもこれを参照しておくことが理解に大きな助けとなるのではないだろうか。

    (公的空間において教養と財産があり民主的議論をする)市民と(そうでない)民衆という大きな二つの対立軸が目玉だが、それ以外の軸や二項以上の側面についての考察は他の著書にゆだねられるだろう。また、教養については詳しく語られているが、財産についてはアレントの『人間の条件』を参照するのがよいと思うし、市民と民衆という社会的条件がある程度依っている「都市」という重要な地理的条件についてはルフェーブルが『都市への権利』で具体的な考察を試みている。

    もう半世紀以上も前の著作だが、マスメディアに触れる部分や私的利害によって動く福祉国家に対する鋭い考察など、今読んでも鋭い考察に驚かされる。

  • 現代ドイツを代表する研究者・思想家であるユルゲン・ハーバーマスの就職論文。市民的公共圏の理念型を18~19世紀初期のイギリス・フランス・ドイツ社会の歴史に沿う形で叙述している。

  • 難しすぎて途中で挫折。

  • <pre><u><h4 Align="center">地域のはなし〜公共的なネットワークの行方〜</h4></u>
    <b>〈市民公共性〉というカテゴリー概念をめぐり、人文
    社会科学の様々な領域を横断し、今日の社会思想シー
    ンに劇的な衝撃を与えたハーバーマスの代表的著作。
    原書新版への序文をあらたに訳出・増補して復刊。
    </b>(TRC MARCより)

    資料番号:010941169
    請求記号:361/ハ
    形態:図書</pre>

  • フランクフルト学派に分類されるユルゲン・ハーバーマスの代表作。社会学を学ぶうちにぶつかった壁というか迷路。
    「社会科学のどの個別学科をとりあげても、その範囲内では、この対象は姿を消してしまうのである。」と彼が述べるように、公共性というこれまで捉えきれていなかった対象を発見した書。
    政治や市民社会に興味のある方、ハーバーマスに興味のある方、オススメします。

  • 公共性・コミュニケーション・公衆

  • 『公共性の構造転換』は、ハーバーマス最初期の著書。本書は少なくとも次の2点で意義を持つと思います。1.彼の理論上不可欠な概念や方法論の萌芽が散見され、特に90年代の大著『事実性と妥当性』を理解する上で不可欠の書であること。2.私たち市民の社会・政治参加の姿を反省させる土台となること。

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ユルゲン・ハーバーマスの作品

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