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Amazon.co.jp ・本 (242ページ) / ISBN・EAN: 9784624221058
作品紹介・あらすじ
〔日本民衆史5〕農村国家として出立した日本の古代社会は、律令国家になってはじめて都市の形成をみる。西欧型社会とはいちじるしく異なる日本の町の形成と性格を具体的に明らかにする書物。
目次
一 農村国家
二 律令国家の成立
三 町の概念
四 駅・農民の流離
五 大陸渡来者
六 町の発生
七 貨幣流通
八 市の成立
九 定期市
一〇 宿・散所・河原
一一 社会保障
一二 親方子方
一三 職人と町
一四 町の生まれる素地
一五 城下町づくり
一六 武士のための町
一七 城下町と農村
一八 町の自治
一九 門前町と宿場町
二〇 港町
二一 商業農家集落
二二 都市国家へ
あとがき
感想・レビュー・書評
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(01)
柳田國男の「都市と農村」の延長にある仕事といえるかもしれない。全編を通じて農村や村との関連から「町」の成立が描かれている。ここでも「村のなりたち」と同様に古代の駅制や渡来人から説き起こし、仮設と常設の市、宿場町、城下町、門前町といった類型とその成立をダイナミックなモデル(*02)で説明している。また、商業だけでなく、工業を担う職人と町の関係も読み取ることができる。
(02)
交通や流通の節として、そして農村からの浮浪の一時停滞として、機能性からも町の成り立ちを説いているが、こうした町が、自治的で自律的な町へと変質する機会が少なかったことも、著者は、執拗とも言えるぐらいに、そしてややその限界に対して不満そうに、語っている。それは最終章で近現代の都市を語る口吻にも通じるものがある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
町のなりたち
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