欧州スイーツ紀行 (学びやぶっく 5)

  • 明治書院 (2009年4月10日発売)
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本 ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784625684159

感想・レビュー・書評

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  • スイーツ、とあるんだから、もっと現物の写真出してくれー(ーー;)そりゃあ、店の写真も必要だけど、肝心なのは現物だろう。最初のザッハトルテだって、ホテルザッハのものとデメルのものの比較写真とかあったっていいじゃん。名前だけ見たって想像できないよ。

  • [ 内容 ]
    名パティシエがご案内!
    ヨーロッパの超名店!
    一度は立ち寄りたい、ヨーロッパのスイーツの名店!スイーツにまつわる話を満載。

    [ 目次 ]
    第1部 花の都パリはスイーツの本場(古都ウィーンのティータイム;スイスの美味銘菓あれこれ ほか)
    第2部 イタリアが誇るスイーツの名品たち(イタリアはスイーツの原郷か;アルプス山麓の甘美な味覚 ほか)
    第3部 「バームクーヘン」の故郷をゆく(古城街道はスイーツ街道;英国のスイーツ事情)
    第4部 南欧イベリア半島のお菓子な旅(世界制覇を果たした“スイーツ王国”;「南蛮菓子」のルーツを探して ほか)

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 2011/05/07:『ヨーロッパ お菓子漫遊記』の新版。
    吉田氏の企画したスイーツツアーでウィーンからスペインまでスイーツの名店をツアーの皆と食べ歩いた旅行記の西欧編。
    駆け足ですがよくこんなにお菓子を食べられるのだと感心。
    お店についてや歴史も色々盛り込まれています。

  • 著者・吉田菊次郎さんは、1944年、東京生まれで、銀座の人気洋菓子店「ブールミッシュ」の社長さん。

    あちこちのデパ地下にも出店している。大学卒業後、渡欧。フランス、スイスで製菓修業。数々の国際賞を受賞したそうだ。

    私が吉田菊次郎さんを知ったのは、シブーストという美味しいケーキがきっかけだった。あるときシブーストを食べ、その美味しさに感激した。それで、後日そのお菓子について調べたのではなかったか。
    シブーストは、19世紀、フランスの宮廷菓子職人であったシブースト氏の書き残したレシピにあった。それを吉田さんが150年ぶりに発掘再現したそうだ。
    そのシブーストが人気を呼び、ブールミッシュのスペシャリテとなった。
    だから、私は今もブールミッシュに行くと、まずはシブーストを選ぶ。そのあと他のケーキをゆっくりと吟味する。もちろん、シブースト以外のケーキも焼菓子も美味しい。焼菓子なら「トリュフケーキ」「ガトー・オ・マロン」が好きだ。軽く温めるとさらに美味しさが際立つ。

    本書は、旅行社よりスイーツ・ツアーの依頼を受けた吉田さんが、お菓子好きの方々を引率して欧州の各地を訪ね、銘菓、名店を食べ歩いた旅行記。
    私のようなスイーツが好きなだけの素人にもわかりやすいようにと、あまり学究的にならないよう配慮した、やさしい銘菓・名店案内である。
    新作より、古典的、伝統的お菓子を中心に語られている。楽しかった。

    いくつかとても面白いエピソードがあった。
    たとえば、デメルのザッハートルテのこと。
    このお菓子は配合を変えたらより美味しくなるのではないか、という提案を受けたシェフの答え。

    「確かに自分もそう思う。しかしながらこのお菓子は、これ以上まずくなっても、また美味しくなってもいけない」

    こういうことが歴史であり、伝統ということのなのだろう、と吉田さんは述懐している。これを読んで、さすがだと思った。老舗の古典的お菓子を食べると時々「あれっ」と思うことが確かにある。が、そこにはそんな訳があったんだと恥ずかしながら今頃気付く。
    和菓子でもあるじゃないか。落雁とか。和菓子で考えたら、そのレシピをいじっちゃいけないのは確かに感覚的にわかる。

    本書に登場する店には、日本でもお目にかかるところもたくさん出てくる。
    パリでは、フォッション、ダロワイヨー、ラデュレ、アンジェリーナ、ジャン=ポール・エヴァンなど。イギリスでは、ハロッズ、フォートナム&メイソンなど。
    日本の支店も悪くはないが、地価・家賃が高いせいか、売れ筋商品ばかりで占められている。そこが本国の店と違い、ゆったりとした余裕が感じられないところじゃないかという。

    あとがきを見ると、本書は1996年7月に時事通信社から刊行された『ヨーロッパお菓子漫遊記』を加筆・改筆の上、再構成・再編集して改題したものとある。すると、書かれていることは14年以上前のツアー記ということになる。しかし、古典的かつ伝統的お菓子についてのことだから問題なく楽しく読めた。

    吉田さんは他にもたくさん本を書いているようだ。他の本も読んでみたい。
    最後に、こういう本は読んでいると自分も無性に食べたくなって困るもの。だがら、お気に入りのスイーツとお茶を用意したのち読み始めたい。私は、ユーハイム・ディー・マイスターの「バウムクーヘン リング」を用意した。美味い。面白い。スイーツ本とお菓子のマリアージュ。しあわせ。

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著者プロフィール

1944年、東京生まれ。俳号・南舟子。明治大学商学部卒業後、フランス、スイスで製菓修行。第一回菓子世界大会銅賞ほか数々の国際賞を受賞。帰国後「ブールミッシュ」を開業。現在同社会長のほか、製菓フード業界の要職を兼ねる。フランス共和国より農事功労章シュヴァリエ勲章受章。2005年、天皇皇后両陛下より秋の園遊会のお招きにあずかる。2022年秋、「黄綬褒章」受章。現在、大手前大学客員教授。
主な著書に、『あめ細工』、『チョコレート菓子』、『万国お菓子物語』(講談社学術文庫)ほか多数。

「2023年 『日本人の愛したお菓子たち 明治から現代へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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