よくわかる文章表現の技術 新版 表現・表記編 (I)

  • 明治書院 (2009年11月20日発売)
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本 ・本 / ISBN・EAN: 9784625704055

感想・レビュー・書評

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  • 日本語のルール(語順・接続詞の選び方等)について、一定数のデータをとって説明している。
    ただ、データ自体はとても有益と感じたが、そのデータ結果から得られる結論自体にはあまり触れていないところにやや不満を覚えた。

    以上

  • 文章作法について書かれたモノは山ほどある。
    ところが、そのほとんどが主観に満ちていて、はっきり使いものにならない。
    説かれている理論が、決して一般化できないのだ。

    一方でこの1冊はどうか。
    言葉たちが、実際にどう運用されているのか、統計を伴って紹介されている。
    身勝手な結論が押し付けられることもない。

    また、よくありがちな感覚的指導など一切ない。
    あくまで客観的かつロジカルに、日本語の文章が分解、把握されている。
    先に述べた統計も、ただそのためだけに用いられていて、「これが多数だから正解、あっちは間違い」といった単純なアナライズに終わっていない。

    解説対象も多岐にわたっており、十分に満足できる。
    自分の文章を見つめ直したい。そんな方へ是非オススメする。

  • また読み返した方が良い。

  • 読点の打ち方から始まる文章について、深く考えなかったけど正書法がそもそもなかったのかと妙に納得して読み進められる良書。
    感想文とか作文の時間もあったはずだけど小学生くらいの時にさらっとやっただけという恐ろしい記憶しかないので、ものすごく興味深く楽しく読めたのは自分の中で何となくで書き分けていたものが解説してもらえて納得できたからだと思う。
    本棚においておいて時々眺められるようにしておきたい。

  • 例えば、「文は短く!」と言うのではなく、「文の長さをコントロールすることの意味」について書いている。テクニックではなく、テクニックの基礎となる考えを教えてくれているから、納得しやすい。

    かかり受け明示、要点明示の句点
    連用中止形、接続の「が」には句点がつきやすい

    基本語順は
    いつ、どこで、誰が、何をどうした
    主語の省略をしない=新しく文脈が展開

    事実
    一般的事実:無標
    自分の事実:無標
    他者から聞いた事実:によれば、によると、〜そうだ、〜という

    意見
    一般的意見:思われている、考えられている、言われている
    自分:思う、考える、思われる、考えられる
    他者:思っている、考えている、言っている、述べている

    のだ:話し手もしくは聞き手の既有の認識が、不充分、欠点があるものから充分なもの、正しいものになったことを示す。重要なことにつくことが多い。

    ハム太郎 バカボン 猫である
    ハム太郎の背伸び感(萌)

    接続詞は文を立体的にする。本人が持っている前提を基準に書くものだから、それが相手と共有出来ているか吟味する必要がある。

    で、でも、けど、だから、つまり、それから、たとえば、だって

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著者プロフィール

石黒 圭(いしぐろ・けい):国立国語研究所・総合研究大学院大学教授、一橋大学大学院言語社会研究科連携教授。 1969年大阪府生まれ。神奈川県出身。一橋大学社会学部卒業。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。専門は文章論。主な著書に『文章は接続詞で決まる』(光文社新書)、『この1冊できちんと書ける!【新版】論文・レポートの基本』(日本実業出版社)、『よくわかる文章表現の技術Ⅰ~Ⅴ』(明治書院)、『ていねいな文章大全――日本語の「伝わらない」を解決する108のヒント』(ダイヤモンド社)、『言語学者も知らない謎な日本語――研究者の父、大学生の娘に若者言葉を学ぶ』(教育評論社、石黒愛との共著)などがある。

「2025年 『読み手に届く 文章技術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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