理論物理のための微分幾何学 可換幾何学から非可換幾何学へ

杉田勝実 岡本良夫 関根松夫

• 森北出版 (2007年1月26日発売)

感想・レビュー・書評

[人生≒読書さんの感想 · 2019年10月29日]

self-containedである。何度も定義や式の導出を遡りながらの学習になるが、この本以外は基本、必要ない作り。レイアウト的にも記述的にも密度が濃く、時間はかかるが、学び通せる。

酒井のリーマン幾何学で、ノーテーションが読み解けずにつまずいたが、本書はそこも丁寧。もし索引がより緻密に一切の漏れなく作られていたら、完璧な本。

第8章のＣＰ対称性の破れは内部空間が非可換ならば、粒子数、世代数を増やさなくとも説明できるとの節の説明は驚き。