データ解析の実務プロセス入門

著者 :
  • 森北出版
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本棚登録 : 259
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784627817715

作品紹介・あらすじ

分析手法は段階的に学んでいけばOK!データは量より質!計画を立て、データを集め、分析し、計画を見直し、失敗しながらも結果を出すまでの全工程を指南。

感想・レビュー・書評

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  • 実務を意識した体系的知識吸収本。
    コラムは少し小難しいが数学の話が出ない状態で統計における情報やデータに事実の捉え方を実務面視点で解説。
    ツールは今となっては古いものもあるだろうが、考え方と手法選択の流れは知っておきたい。
    はじめの三章がガッツリと知りたいことが書いていて参考いなった。
    本書を起点にキーワード検索して理解を深めるのに活用することができた。

  • データ分析を実際に業務に活用するにあたっての
    指南書的な位置づけの書籍と思います。

    実際にやったことがある人であれば振り返りに、
    初めての人であれば手順のイメージを掴む目的で、
    活用すると良いと思います。

    とはいえ、実際にやってみないと、
    なかなかイメージ付かないところもあると思うので、
    データ分析の環境を用意してやりながら読むと
    より理解出来ると思います。

    【勉強になったこと】
    ・データ解析で得られる価値
     ①状況把握が出来る
     ②推定が出来る
     ③予測やシミュレーションが出来る
     ④反復と再現が出来る
     ⑤裏付けが出来る

    ・データ解析フロー
     ①目的設定
     ②分析計画
     ③データ設計
     ④データ収集・保存
     ⑤前処理
     ⑥分析手法選択と適用
     ⑦結果解釈
     ⑧施策提案
     ⑨実施と検証
     ⑩振り返り

    ・分析計画書に掲載する項目
     このデータ解析をやる理由・意義
     成果物
     担当者
     評価指標と達成基準の設定
     施策後の改善見込み・度合い
     想定される問題点:技術・リソース上の懸念点出し
     費用対効果
     先行事例の調査
     データ解析に費やす期間の設定

    ・データ尺度
     比例尺度:年齢、体重、PV、クリック数
     間隔尺度:摂氏・華氏温度、西暦年号
     順序尺度:星の明るさの東急、レースの順位
     名義尺度:性別、出身地、血液型

    ・統計量が外れ値に影響されにくい性質のことを、
     抵抗性という。

    ・所要時間を見積もるのに悩んだときは、
     ボトムアップ見積もりを行うと良い。

  • 「頼れる上司も先輩も、既存のデータベースや分析ノウハウもない。それでもたったひとり、データ解析に挑むあなたへ・・・」との帯にあるとおり、そんな状況でもとてもよく分かった。まず全体を網羅的に把握できるのがとても良い。この本からさらにいろいろ掘り下げていけそう。
    データ解析の考え方のベースもしっかりしていて、とても良い本だと思う。

  • データ解析の実務プロセスが独習できる本。
    全体像と各所のポイント、知っておいた方が良い知識・見方・考え方が網羅されている印象を受けた。
    おすすめの本なども記載されており、この1冊から勉強の幅も広げていけると感じた。

    また、個人的には「コラム」が良い。
    本書の補足的な意味合いもあるし、実務の知見が得られるものなど丁寧に説明されている。

  • データ解析ってどういうこと?というのをわかりやすく教えてくれている。初めてそういった仕事を行う人に向けて書かれており、多くの書籍も紹介してくれている点は、幅を広げるうえでも有効だと感じる。(データ解析にもいろいろな種類があって、経営戦略や新サービス開発に利用したり、データマイニングにより新しい知見や問題点を発見したり、機械学習によりマッチングなどを理論面でサポートしたり、なので用途に応じてみるべき文献は異なっていて、この本は共通的な部分を教えてくれている)

    データに振り回されて目的を見失わないように、手順を記載してくれているなど、注意点も記載されており、買って損はないと思われる。

    そして、データ解析するだけではなく。目的や前提や制限を踏まえ、意思決定に利用しやすいようにすることが仕事と言い切ってくれている点も、好印象でした。

  •  意外と実務プロセスが薄いというか何というか。
     関係ないけど、ソーシャルゲームの業界ではあまりデータ分析されていないのかな? あの業界ものすごいビッグデータ持ってる気がするんだけど。あるいは中小ひしめく世界だから、ノウハウは無いのかもしれないなぁ。

  • データ分析の独習する人のためのとても良い本。データ分析のプロセス全般について学ぶことができる。単純に分析技法についての本ではない。もちろん探索的データ分析やデータビジュアライゼーションの話、KH-coderを使ったテキストマイニング、Wekaを用いたクラスタリングや決定木の話などもある。この本のポイントは、やみにくもにデータ分析をするのではなく指針が必要であるとか、何よりも良いデータが必要だといった発想にある。

    「高度な分析手法や高価な分析ツール、ビッグデータよりも、目的を明確にしその目的を実現でき料にデータを取得するための分析計画をたてるプロセスが、データ解析でもっとも重要な部分」(p.233)という指摘には賛成。こうした計画や指針なくしてデータ分析を行うことは、夜道で落し物をした時に、探しやすい電灯の明かりのある下でのみ探すようなことに帰してしまう(p.22)。データ分析は試行錯誤であり、失敗を繰り返して進むものだという話は、何度も出てくる。

    とはいえ指針としてのKPI設定の難しさもある。よいKPIの性質として、分かりやすいこと、操作可能な変数であること、KGIと密接に結びついていること、変動の説明が一意的であること、時系列で見て安定していることが挙げられている。そしてこの観点からはDAUやPVは使えないとされている(p.152-160)。KPIに基づく運用を行うためのミーティングの話などもある点が類書と異なるだろう。

    また良いデータを得るための章は本書の素晴らしいところ。特にアンケート設計に詳しく、かなり参考になる。ダメなアンケート設問がいかにダメな結果を生むことか。アンケートサイトなどを見ていると、本書に書かれているポイントからするとまったくダメな設問も本当に多く見られる。設問が誘導的にならないようにとか、回答者に多大な負荷を与えないようになどのポイントも大事だが、消費者にとって良いハンバーガーと欲しいハンバーガーの違いなど(良いハンバーガーとは例えばヘルシーなものだが、欲しいとされているものはガッツリしたものだとか)、考えるポイント満載(p.74-89)。さらに、良いデータを得続けるためには分析ツールよりもむしろ、バージョン管理などの管理ツール(wikiやgitなど)の方が大事という指摘もある(p.103f)。

    タイトル通り、データ分析の実務面を解説し、類書の紹介などでその後につながるように書かれている。挫折しがちなポイントを前もって知っておくことによって、うまくいかなくても諦めないようメッセージを伝えている。帯にあるように、自分のような周りに頼る人がいなく孤独にデータ分析に挑む人にを勇気づける良書。読み返さねば。

  • 一度読んだだけではしっくりこないところもあったので、実務と照らし合わせながら繰り返し読んで理解していきたい

  • 非常に有用な本だった。何度も読み直したい。

  • 請求記号 336.1/A 46

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