数値計算のためのFortran90/95プログラミング入門 第2版
- 森北出版 (2020年1月28日発売)


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本 ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784627847224
作品紹介・あらすじ
◆Fortran入門の定番書◆
基本から応用まで1冊で無理なく独習できる,好評の入門書の改訂版です.初心者でも簡単にプログラミングができるように初歩からやさしく解説し,注意すべきポイントを随所でまとめています.
反復計算や配列といった基本的なプログラムから始めて,とくにつまづきやすい,副プログラムの使い方も丁寧に説明しています.さらに,ラプラス方程式や拡散方程式といった科学技術計算で頻出の方程式を題材に,数値計算のプログラムをどのように作成すればよいのか,基本的な考え方からわかりやすく説明します.
第2版では,OpenMPによる並列計算の初歩が加筆されました.スパコンだけでなく個人用のPCでもマルチコアCPUが搭載されるのが当たり前になったいま,本書を活用すればより実践的な数値計算へ踏み出すことができます.
【サポートページのご案内】
Fortranコンパイラgfortranとグラフ描画ソフトgnuplotのインストール方法を紹介しています.サポートページは森北出版のWebサイトにてご案内しています.
感想・レビュー・書評
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現代の産業のあらゆるプロセスにおいて、数値計算シミュレーションは非常に重要な役割を果たしています。例えば自動車の車体まわりの空気流れ、ガスタービン内の熱伝導、製薬・製剤など、解析的には解けない複雑かつ大規模な現象をシミュレートすることで、その特徴を明らかにすることができます。最近では、COVID-19の飛沫およびエアロゾル拡散の過程もシミュレーションによって再現されており、メディア上で話題になったことは記憶に新しいです。
数値計算を行うということはプログラムを実行することであり、そのプログラムのソースコードは何らかのプログラミング言語によって記述されます。最近のプログラミング言語といえば、PythonやJavaScriptなどが人気ですが、数値計算の世界では、いかに高速に計算するかが極めて重要です。そのような観点から、C言語とFortranが主流になっています。これらはコンピュータの黎明期から存在する言語ですが、科学技術計算ツールとしてはいまだに現役です。実際、2021年から稼働している最新型のスーパーコンピュータ「富岳」で走っているプロジェクトでも、大半がFortranを使用しています。
本書では、Fortranの基本的な文法から、大規模な数値シミュレーションには欠かせない並列計算の解説まで記載されています。また、実際の数値計算でしばしば現れる問題(連立1次方程式の解法)の具体的な実装について、サンプルコードを交えて説明しています。Fortranは1950年代以降何度もバージョンアップを繰り返しており、Modern Fortranと呼ばれる現行のものは、昔のものと比べて大きく仕様が異なります。Fortranが一般的にも主流だったころは参考書も充実していましたが、現代においてはその限りではなく、本書のような現行の仕様に則った情報は大変貴重ですので、数値計算やFortranに興味がある方にはぜひ読んでいただきたい一冊です。
(ラーニング・アドバイザー/構造エネルギー工学 OHMURA)
▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら
https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/opac/volume/3844692詳細をみるコメント0件をすべて表示
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