あるヨギの自叙伝

  • 森北出版
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感想 : 51
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  • Amazon.co.jp ・本 (524ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784627999312

感想・レビュー・書評

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  • 上司の上司(インド人)の勧めで初めて本書と著者を知った。
    著者はヨガの行者だが、ヨガと言っても世間一般で知られている体を使うヨガではなく(これはハタ・ヨガと言うらしい)、瞑想を中心に行うヨガである。
    なお、本書の全編にわたって、瞬間移動や死者が肉体を持ってよみがえる、何十年も飲み食いなしで生きている人、他の超常現象話のオンパレードで、月刊「ムー」はすぐにでも著者の特集をすべき(既にしてたら失礼しました)。なので、その手の話が苦手な人にはかなり厳しい本かもしれない。
    ちなみに私はムー派なので、大変楽しく読めたし、本書をきっかけに瞑想を始めることになったので、近年読んだ本の中では非常に大きい影響を与えてくれた本となりました。

  •  『あるヨギの自叙伝』(パラマハンサ・ヨガナンダ著、森北出版)から得るものは膨大だ。病気に関することも多いがきょうはその中で音に関することについて書いてみる。ぼくは小さなハープをもって治療の補助にしているのだけれども音の力をまだまだ過小評価しているようだ。また人の声の力についての認識もはなはだお粗末だったようだ。倍音声明の力の意味も理解されてくる。

    「大自然は神のコトバである宇宙原音オームの具象化したものであるため、人間は特定のマントラまたは聖歌を唱えることによって、あらゆる自然現象を支配することができる」

    「インド音楽は主観的、霊的、個人本位の芸術であってその目標とするところは(中略)、個人を霊的に神に同調させることである」

    「人間は元来、自分自身が神の創造のコトバの現れであるので、音によって直接力強い影響を受けるのである」

     →いつも聴いている音楽、いつも発している言葉、聞いている言葉・・・。それらの音、コトバ(バイブレーション)の力を私たちは過小評価しているのかもしれない。BGMの選択にはよりいっそうの注意が必要のようだ。

     「初めにコトバがあった。コトバは神とともにあった。コトバは神であった」(ヨハネによる福音書1章1節)とあるようにすべての存在は偏在する創造神がバイブレーション(振動)(コトバ)によって作ったものだと解釈すれば、バイブレーションの力の恐ろしさが分かってくる。

     「“ありがとうございます”で運勢が良くなるなんてそんなわけがない」と思っていても、“ありがとうございます”と言っていればバイブレーションの海の中に浸っている我々の周りのバイブレーションが変わってくるのだろう。

     この本には注釈がたくさんついているのだがそれがまた理解を格段に深めてくれる。その注釈の一つにヨガナンダが実の妹がガリガリに痩せていて嫁に行っても夫が近寄ってくれないので兄のヨガナンダみたいにがっしりした体にして欲しいと懇願された時、ヨガナンダが心から哀れんで「お前のからだは神の祝福によってきょうからめきめき変わってゆく。そして一ヵ月後にはわたしと同じ目方になる!」と心の底から言った時、それは事実となり一ヶ月すると妹は肉付きが良くなり見違えるように女性としての魅力を増したので彼女の夫が深く彼女を愛するようになったという。

     注釈には「ヒンズーの聖典は常に真理のみを語る者には自分の言葉を物質化する能力が備わってくる、と説いている。そのような人が心の底から発する命令は現実となって現われるのである」(ヨガ・スートラ2章36節)とあった。

     言葉、ことば、コトバ・・・。深く考えてから口にするように自分を戒めたい。

  • スティーヴ・ジョブズ他、瞑想を愛する人々の愛読書によく挙げられる一冊。

    著者は、マハトマ・ガンジーにヨガを指導し、とくに米国を中心にヨガの伝道師として活躍されたパラマハンサ・ヨガナンダ氏。イケメン。

    こんなにも只管打坐で、一途に神と師を求め、出会いと別れを繰り返す物語があったのかと、読み物として夢中になってしまった。

  • 分厚い本だけど、面白いのであっさり読める。
    インドからアメリカに渡って、クリヤヨガを広めたヨガナンダ師の自叙伝。
    こういう本を読むと、インドは本当に不思議な国だなと思う。
    数々の不思議な話に圧倒されるが、後半ヨガナンダ師の先生である故ユクステワ師が現れ、死後の世界の説明をするところが興味深い。
    魂は修行を積めば、現象界、幽界、観念界を経て、神との合一を果たすところまで行けるらしい。
    何世紀も生き続けるというババジ師にも興味を持った。

  • 持ち歩くにはちょっと重く、ボリュームがあり読み終わるまで時間がかかるかなと思ったが、どんどん引き込まれてしまい、割と早く読了。

    何千年も前にインドで生まれた霊性の継承。
    ヨカナンダ氏の自伝。この方の生涯を通じて、霊性について、何のために人は生まれて来るのか、智慧とは何か、信仰とは何かと考えさせられました。
    人それぞれカルマによって、肉体を持っている間にその役割を与えられているのだなと思いました。



    神は呼吸を肉体と魂を結びつける霊妙な鎖として作られた。
    生死の謎は、呼吸と密接な関係があり、無呼吸の秘密が不死不滅の奥義と、気づいたインドの賢者達は呼吸を唯一の手がかりとし、精巧で合理的な無呼吸の化学を開発した。
    実際に修行され、このクリヤヨガを広めたヨカナンダ氏の愛が溢れる自伝。

  • 2014.08.31読了。
    今年26冊目。

    大切なことが詰まっている素晴らしい本。

    全ては愛。
    それが一番難しいことだけど、意識していきたい。

    この本に登場するヨギたちは誰もが目に力をもっていたように思う。
    意志は目に宿るということか。
    美しく、キラキラと輝いていて、力強い。
    純粋に魅力的だなーと思った。

  • 愛ですね。愛が溢れかえっています。
    何度も何度も感動しました。
    私も霊的指導者が欲しいと心底思いました。
    いつか会えるのだろうか・・・。

  • 5000円近くする上に、書店の本棚でみても分厚いので引いてしまう人も多いとおもいます。でも、この本をよまずして、精神世界を知ったつもりになっているとしたら、あなたはモグリです。という僕が、ついこの間までもぐりだったのです。サイババの奇跡がトリックかどうかなんてどうでもよくて、インドのヨギたちは何千年もの昔から、瞬間移動、同時二カ所存在、テレパシー、空中浮遊、何も食べないで生きるという人々が当たり前に存在していたことがわかります。しかし、そうした奇跡を求める旅に少年ヨガナンダのムクンダ(ヨガナンダの本名)が軽やかな冒険旅行のような語り口で僕たちを誘ってくれます。この本は、哲学書というよりも冒険小説としても読める本当に楽しい本なのです。

  • 高いのでなかなか手がでない。。

  • 著者のパラマハンサ・ヨガナンダは、現代インドが生んだ優れたヨガ行者であり、代表的な霊的指導者(グル)の一人だ。ヨガの奇跡を近代科学の言葉で語っている。大部の著だが、決して読み飽きることはないだろう。著者の幼年時代から、どのようにして精神的に成長して行くかが、印象的な、あるいは不思議に満ちたエピソードとともに語られていく。師との出会いや師による導きの話も深く心に残る。魂の成長を目指すものにとって尽きることのない泉であり、大きな勇気や励ましを与え続けてくれる本だ。分厚さと値段にひるむことなく読んで欲しい。興味深く読み進むうちに心に深くしみこむものがある。高価だが、それだけの価値は充分にある。

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