- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784634151123
感想・レビュー・書評
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◯土偶を見ていると、不思議な気持ちになる。戸宮って一体なんなのか、何故このような不思議な形をしているのか。この本は、土偶にまつわるエピソードを一つずつ紹介している。
◯縄文時代のことなので、当然文字は無いため、出土した物からその当時の生活を推測するしかないのだろうが、だからこそ想像が膨らむ。
◯土偶が割れた状態で出てくること、自分の身体怪我や病気の治癒を祈っているという解釈、女性を模ったものは出産時のものが多いが、安産多産を祈願したもの、つまり、土偶には当時の人たちの思いや祈りが詰まっている。
◯この本ではその当時に想いを馳せることはもちろんのこと、今土偶と触れ合う我々の思いや考えにも言及しているところが面白い。土偶をとおして、時を越えて人々さ繋がることができるのだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本書を手にとったのは縄文展の衝撃が大きかったからです。縄文とともに生まれ、弥生には消え果てた土偶。その発見・発掘から考古学的な時期の特定、形状の分類を写真・図を適宜用意して教えてくれます。非凡な造形美から世界的に評価される土偶が国宝になった歴史は浅く、火焔土器はさらに降ります。これは国宝が考古的史料価値によって指定されるからです。であるなら、美的価値で国民の宝が選定される尺度も必要ですね。
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縄文時代を中心とした土偶には素朴な魅力がある。これを美術品と呼ぶのは不適当なのだろう。作った人は美術品ではなく、呪術の際の道具として造形した。その証拠に出土するときは意図的に壊されたものが多いのだという。壊すことに意味があったというのだ。
著者は専門家ではなく、あくまで土偶の愛好家としての立場で様々な土偶について書いている。若い女性が多くそのようにいうように、土偶のことを「子」と呼ぶこともある。愛情がそのまま表現されている。
私のように門外漢にとっては土偶の入門書としてもいい。恐らく専門家が説明すればより冷静で客観的な記述になるのだろう。それが学問というものだ。しかし、土偶の魅力を手っ取り早く知るのには本書のようなものがいい。写真や図版も多いので楽しんで読むことができた。 -
土偶が気になり始めたらぜひこれを。
なぜ・どのようにして作られたのか、どう発見され蘇ったのか、もう土偶への好奇心が止まらなくなりました。
土偶の本は譽田亜紀子さんのならどれでもおすすめ!
とにかくどの本も写真が多く、女性ならではの目線で
観察されていてネーミングやコメントが面白いのも魅力。 -
同じ著者から、同時期に縄文時代の本がもう一冊出ている。
そちらには、土偶が、カラーでアップ。
こちらは、カラー写真が小さい。
文書が多い。
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<目次>
略
<内容>
土偶推しの女子による本だが、比較的硬派。ドキュメンタリー風でもあり、エッセイ的でもある。学術的ではない。ただ辰馬悦蔵などにまで目配りするなど、読みごたえがあった。 -
210.2-H
閲覧 -
はっきりと分からないからこそ想像の余地があり、そこからロマンが生まれるのだと思う。土偶が思ったより色々あって、時代も幅広く、もしかしたら用途も色々あったのかと思うと興味深い。
2019/10/17 -
土偶について取っつきやすく書かれた土偶入門書です。
出土した状況や発掘の様子、土偶の作られた背景など、専門家の意見を交えながらわかりやすく書いてあります
土偶に詳しくない人でも楽しく読むことが出来る本です。