思考と行動の中国史

  • 山川出版社 (2022年3月22日発売)
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本 ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784634152090

作品紹介・あらすじ

歴史を適切に理解するには、それぞれの地域の人々が当時どのような価値観や考え方を持っていたのか、どのような行動様式であったのかを踏まえておく必要がある。しかし、そのことについて取り上げた歴史関係の本は少ないのではないだろうか。本書では中国史を題材として、内面に踏み込んだ視点から、当時を懸命に生きた人々の行動とその根底にある考え方を探る。中国の歴史を理解する上で踏まえておきたい、土台となるものごとを紹介した一冊。

感想・レビュー・書評

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  •  中国史の様々な逸話を題材に、文化や思考を解説する。皇帝の存在、上流社会の暴力、農民の生活に食をめぐる文化、死後の世界。
     皇帝は単なる為政者ではなく、天地自然にも影響し時間と空間を支配する存在。上流階級ですら、また紅楼夢のような一見優美な世界でも、年齢や立場などが下の者への暴力は正当な行為との認識。農民の生活の辛さ。食をめぐる様々な恩や怨みの深さ。地獄、また現世と死後の世界のリンク。
     暴力のハードルの低さは前近代では、また地獄は東アジア仏教世界では、ある程度普遍的かもしれない。他方、中国の歴史や文化の知識が深まったとも言え、単純に面白かった。

  • 登録番号:0141989、請求記号:222/Ta67

  • 東2法経図・6F開架:222A/Ta67s//K

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著者プロフィール

1965年生、東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。文学修士。
現在、北海道大学大学院文学研究科教授(西洋文学講座)。
論文に “Gatsbyʼs Green Light as a Traffic Signal: F. Scott Fitzgeraldʼs Motive Force,” (F. Scott Fitzgerald Review, 14, pp. 198-214, 2016), “Tracking Twain: The Unfulfilled Pursuit in Mark Twainʼs Detective Fiction,” (American Literary Realism, 48.2, pp. 166-182, 2016), “Twainʼs Trauma and the Unresolved Murder of Huckleberry Finnʼs Father,” (Literary Imagination, 15.3, pp. 259-274, 2013).


「2017年 『悩める人間 人文学の処方箋』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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