スカルノ インドネシアの民族形成と国家建設 (世界史リブレット人 92)

  • 山川出版社 (2019年4月21日発売)
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本 ・本 (116ページ) / ISBN・EAN: 9784634350922

作品紹介・あらすじ

インドネシア共和国独立の宣言者にして初代大統領スカルノ。インドネシアという民族の形成・統一・発展に捧げられたその生涯をたどり、インドネシアの民族形成と国家建設の過程を明らかにする。

感想・レビュー・書評

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  •  今日、スハルトとは対照的にスカルノには肯定的イメージがある。しかしそれは反スハルトの象徴として「神話」が広まったためと著者はいう。実際、スカルノの「指導される民主主義」は、スハルト下の権威主義と同様に見える。
     この時代、共産主義との関係が底流にあるようだ。若き日のスカルノは民族主義、イスラーム主義、マルクス主義の相互協力の必要性を説く。1948年の共産党蜂起を国軍が鎮圧したことで米国に評価され、その後の対蘭関係で有利に働く。しかし55年選挙では共産党躍進、そしてスカルノの容共姿勢のためハッタが副大統領辞任。自身の勢力基盤を欠くスカルノは国軍への対抗上共産党を支持勢力とする。そして9.30事件へ。
     戦時中の日本軍政への協力は、スカルノは後に「必要な選択だった」と主張。1944年、劣勢となる日本は、民心の離反を防ぐためインドネシア独立(時期未定)を認めざるを得なくなる。この時期の日本勢力下の各地域での日本との関係は複雑だ。

  • 東2法経図・6F開架:280.8A/Se22s/92/K

  • 289.2||Su

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