国際平和を歴史的に考える (いまを知る、現代を考える 山川歴史講座)

  • 山川出版社 (2022年12月23日発売)
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  • 本 ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784634445215

作品紹介・あらすじ

大学の研究者と高校の教員がともに、現代世界の諸問題を歴史的に即して考えることをコンセプトにした講座シリーズ『いまを知る、現代を考える 山川歴史講座』。
その第1弾「国際平和を歴史的に考える」は、不安な世界情勢を目の前にして、そもそも国家とは何か、国際連盟をつくった人びとはどのようにして平和を構築しようと考えたか、またヨーロッパとは異なる支配体制をおこなってきた国々は何を平和と考えたのか、といったさまざまな疑問を、紐解いてゆく。 

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〈目次〉
序 章 「歴史的に考える」国際平和      岡本隆司    
第一章 アジア史から見る「国際平和」     岡本隆司  
第二章 主権国家体制下の戦争と平和――ウェストファリア条約から第一次世界大戦まで   飯田洋介   
第三章 二十世紀における国際体制の展開と平和 後藤春美 
コラム 冷戦期、およびその終結後の世界と国際平和    小川浩之 
国際平和を歴史的に考える 座談会    岡本隆司 飯田洋介 後藤春美 山川志保 津野田興一  

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〈著者〉
岡本隆司 (京都府立大学文学部教授)
飯田洋介 (駒澤大学文学部教授)
後藤春美 (東京大学大学院総合文化研究科・教養学部教授)

感想・レビュー・書評

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  • 国際平和をヨーロッパを中心とした時間軸とアジア史と比較した文化軸で解説。講演が基になっており、平易な口頭文で書き下ろされているのでわかりやすい。
    しかもYou Tubeで講演動画も公開中。本を読んでから動画を聞くと内容がより頭に入ってくる気がする。素晴らしいサービスだと思う。

  •  歴史上の国際秩序・平和を見る本。高校世界史+アルファ程度の知識があればいいが、なくても読める。
     個人的に関心があったのは隋唐から20世紀初までの東アジアを扱う第1章。筆者岡本は、必ずしも現代の視点でアジアの「帝国」を肯定するわけではないが、欧州とは別の形の秩序、平和を模索していたとする。欧州由来の主権国家を大前提とした歴史観、歴史教育に異を唱えているようだ。
     第2章は17世紀から20世紀初までの欧州。ウエストファリア体制、ウィーン体制にビスマルク体制。勢力均衡が平和をもたらすとは限らなかった点や、ウィーン体制はある程度持続したが大国中心の保守反動であった点などを指摘。
     第3章は20世紀からで、国際連盟と戦争の違法化、国際連合、冷戦とその集結の略史を解説。この章はあまり「歴史的に」という気はしない。

  • 東2法経図・6F開架:319.8A/O42k//K

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著者プロフィール

1965年、京都市に生まれる。現在、京都府立大学文学部教授。著書、『近代中国と海関』(名古屋大学出版会、1999年、大平正芳記念賞)、『属国と自主のあいだ』(名古屋大学出版会、2004年、サントリー学芸賞)、『中国経済史』(編著、名古屋大学出版会、2013年)、『出使日記の時代』(共著、名古屋大学出版会、2014年)、『宗主権の世界史』(編著、名古屋大学出版会、2014年)、『中国の誕生』(名古屋大学出版会、2017年、アジア・太平洋賞特別賞、樫山純三賞)ほか

「2021年 『交隣と東アジア 近世から近代へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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