- Amazon.co.jp ・本 (106ページ)
- / ISBN・EAN: 9784634474642
感想・レビュー・書評
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最初この本を手にしたとき「聖なる家族―ムハンマド一族―」とはムハンマドとその妻子の話かと思いきや、ムハンマドの子孫たち(もしくは子孫を名乗る人たち)についての話しでした。シャリーフ(イランではサイイド)と呼ばれるムハンマドの子孫(と主張する人)は人々から畏敬の念で見られ、様々な恩恵を受けていました。その為ムハンマドの子孫を名乗る家系の王朝も数多くあります。現モロッコ王国(アラウィー朝)をはじめアッバース朝、ファーティマ朝、サファヴィー朝、サイイド朝、マリ王国などです。もちろん、誰も彼もが無条件でムハンマドの子孫を名乗ることができるのではなく、きちんと系譜学者の承認がなければいけません。
それにしても、イスラームでは神の前において人間は皆平等であり、ムハンマドですら「最大最後の預言者」と言われながらも一方で「市場を歩くただの人」とも言われます。この点から言えばムハンマドの子孫といっても何ら特別なことは無いはずなのですが、イスラームの人々は彼らを特別視します。何となくここに人類の共通理念を感じるのは私だけでしょうか(レヴィ=ストロースの構造主義ではありませんが)?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
[ 内容 ]
[ 目次 ]
第1章 聖なる家族群像(支配者たち;スーフィー・聖者たち ほか)
第2章 聖なる家族のはじまり(「ムハンマド一族」登場まで;「ムハンマド一族」の多義性 ほか)
第3章 聖なる家族をめぐる言説と制度(聖典における典拠;夢に依拠する逸話群 ほか)
第4章 聖なる家族遍在の舞台裏(自然増;母方からの血統 ほか)
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