イスラーム銀行: 金融と国際経済 (イスラームを知る 12)

  • 山川出版社
3.60
  • (2)
  • (3)
  • (4)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 51
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (121ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784634474727

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 一章 イスラム銀行の誕生
    ・1975年、ドバイにて商業銀行としてのイスラム銀行が登場。
    二章 なぜ、利子はいけないのか? 
    ・リバー禁止の四つの根拠
    1 公平性:出資者はリスクを完全に回避できる
    2 所有権:神が元来全てを所有。人間がそれを所有物にできるのは、それを使うためである。他人に貸与して利子の収入を得るのは、財を保有する根拠に反する。
    3 不労所得の禁止
    4 等価交換の原則:利子を付けるなら不等価交換になる

    三章 イスラムの経済思想
    四章 世界に飛躍するイスラム金融
    五章 イスラム金融の作り方
    六章 イスラム金融から世界経済が見える
    ・進化に伴う批判と課題
    ○シャリーアコンプライアンスのコストが高すぎるため経済的に非効率。
    ○法学者は形式的な適合性のみをチェックし、実質的な適合性を看過している。

    将来像に対する考え方
    ○従来型の金融のオルタナティブとして肩を並べる存在となるべき
    ○従来型の金融との差別化により、望ましい金融のあり方としてのオルタナティブを追求すべき。従来型の金融によるサービスが行き届かない領域や、従来型の金融システムによる負の皺寄せが及ぶ部分に対して積極的な展開をしていくことで、人々にとってより望ましい金融のあり方をイスラム的に再構築していくべき。

  • [ 内容 ]


    [ 目次 ]
    第1章 イスラーム銀行の誕生
    第2章 なぜ、利子はいけないのか
    第3章 イスラームの経済思想
    第4章 世界に飛躍するイスラーム金融
    第5章 イスラーム金融のつくり方
    第6章 イスラーム金融から世界経済が見える

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

著者プロフィール

京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授。専門は、イスラーム学、中東地域研究、比較政治学、国際関係学、比較文明学。
 1953年生まれ。北海道夕張市出身。1983年エジプト国立アズハル大学イスラーム学部卒業。1984年国際大学大学院国際関係学研究科助手、1985年国際大学中東研究所主任研究員・主幹、1990年英国ケンブリッジ大学中東研究センター客員研究員、1997年国際大学大学院国際関係学研究科教授などを経て、1998年から現職。2006年より同研究科附属イスラーム地域研究センター長併任。京都大学・法学博士。1986年流沙海西奨学会賞、1994年サントリー学芸賞、2002年毎日出版文化賞、2005年大同生命地域研究奨励賞を受賞。2005〜2011年日本学術会議会員。
 思想史においては7世紀から現代に至るアラビア語で書かれた史資料を用いた研究をおこない、現代に関してはアラブ諸国とアラブ域内政治を中心に中東を研究し、さらに近年は広域的なイスラーム世界論を展開してきた。また、日本からの発信として「イスラーム地域研究」を歴史研究・原典研究と現代的な地域研究を架橋する新領域として確立することをめざしている。
【主な著書】
『現代中東とイスラーム政治』(単著、昭和堂)、『イスラームとは何か─その宗教・社会・文化』(単著、講談社現代新書)、『ムハンマド─イスラームの源流をたずねて』(単著、山川出版社)、『「クルアーン」─語りかけるイスラーム』(単著、岩波書店)、『イスラーム帝国のジハード』(単著、講談社)、『現代イスラーム世界論』(単著、名古屋大学出版会)、『イスラームに何がおきているのか─現代世界とイスラーム復興』(編著、平凡社)、『現代イスラーム思想と政治運動』(共編著、東京大学出版会)、『イスラーム銀行─金融と国際経済』(共著、山川出版社)、『岩波イスラーム辞典』(共編、岩波書店)、『ワードマップ イスラーム─社会生活・思想・歴史』(共編、新曜社)、『京大式 アラビア語実践マニュアル』(共著、京都大学イスラーム地域研究センター)、Intellectuals in the Modern Islamic World: Transmission, Transformation, Communication(共編著、Routledge)、Al−Manar 1898−1935 (監修、京都大学COEプロジェクト、アラビア語『マナール』誌・CD−ROM復刻版)他。

「2011年 『イスラーム 文明と国家の形成』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小杉泰の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×