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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784635050005
作品紹介・あらすじ
深山幽谷に棲む妖怪と人間を描く漫画名作12編、山の妖怪画36点を収録。
鬼才・水木しげるが描いた妖怪ワールド傑作選!
日本と世界の山に棲む妖怪画36点の解説と、「ゲゲゲの鬼太郎」「河童の三平」など短編や貸本時代の作品から、深山や山里に住まう妖怪と人間が織りなす漫画名作12編を収録
感想・レビュー・書評
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水木しげる『水木しげるの山』ヤマケイ文庫。
最近はヤマケイ文庫から矢口高雄、谷口ジロー、手塚治虫、白土三平など名だたる漫画家の作品が続々と刊行されるようになり、時代の変化を感じる。
ヤマケイ文庫だけに少々値段は張るものの、水木しげるの『山』をテーマにしたオリジナルアンソロジーとなっては、購入して読んでみる価値は大いにある。
深山や山里に住まう妖怪と人間が織りなす短編漫画12編の他、口絵にカラー版の日本の妖怪画24点とモノクロ版の世界の妖怪画12点を収録。
『山姫』。青年誌に掲載された短編。山中で迷い、怪異に遭遇するのはよくある話。2人の富山の薬売りが山中を3日間も迷い、辿り着いた灯の先の家に居たのは様々な妖怪と暮らす山姫であった。
『足跡の怪』。今読んでも斬新な怪異だと思う。水木しげるの漫画は自然を破壊する人間という構図が色濃い。妖怪は自然の一部として描かれる。立入禁止の山に入り込んだ2人の男に起きた悲劇。
『雨女』。独り身のじいさんが暇を持て余し、山に行くと一軒家があり、生活用品も備わっていたことから暫くそこで暮らしていると、着物を着た一人の女性が現れる。雨女が妖怪なら雨男も妖怪か。雨男と言えば、我が弟がまさに雨男だ。小学生の頃、遠足となると雨で延期になり、おやつと弁当を持参しての変則授業となった。翌週くらいに遠足となるのだが、当然ながら新しくおやつを買っていた。勿論、弟の結婚式も朝から雨だった。弟が実家に帰ると必ず雨か猛吹雪になるらしい。
『やまたのおろち』。やまびこの正体は呼子という名の妖怪ということらしい。手塚治虫の『雨ふり小僧』にも似ている短編だ。やまたのおろちの足跡を探しに山に入った青年が道に迷い、呼子という妖怪と遭遇する。
『ゲゲゲの鬼太郎 見上げ入道』。『ゲゲゲの鬼太郎』は、水木しげるの代表作。貸本屋時代には『墓場の鬼太郎』というタイトルの恐怖漫画だった。入らずの山に立ち入り悪さした少年が風に攫われ、山の中に。少年の友だちが妖怪ポストで鬼太郎を呼び出す。
『ゲゲゲの鬼太郎 妖怪あしまがり』。妖怪花を守ろうとする鬼太郎。ねずみ男が例によって鬼太郎を罠に嵌める。妖怪あしまがりは古狸のような風貌。
『ゲゲゲの鬼太郎 ダイダラボッチ』。当時の佐藤栄作に似た首相が登場する。ダイダラボッチに対抗する鬼太郎は苦戦を強いられるが結末は呆気ない。ダイダラボッチはテレビアニメでも観た記憶がある。
『ゲゲゲの鬼太郎 穴ぐら入道』。妖怪を捕まえて見世物にしようとするやくざに鬼太郎が立ち向かう。何時もなら人間の味方をする鬼太郎も、やくざではなく妖怪の味方をする。
『のんのんばあ 黒姫山の主』。パワフルな婆さんが妖怪退治をするという話。『ゲゲゲの鬼太郎』とはまた一味違う。
『河童の三平 木神さま』。校長先生の息子が山で行方不明になり、三平の元に息子の捜索依頼が舞い込む。
『ガン太郎不思議談 庭に住む妖怪』。古い貸本屋漫画。鉄砲の名手ガン太郎が妖怪白山坊を退治する。昔は貸本屋というのがあった。漫画本を1冊10円くらいで貸し出していたように思う。自分の家の近くにも一軒だけ貸本屋があった。
『ねずみ町三番地』。こちらも貸本屋漫画。山に迷い込んだ青年が飢餓状態になり化けねずみたちに助けを求める。
定価1,540円
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図書館の電子書籍。水木しげる山に関する作品のアンソロジー。妖怪を生み出す人間の想像力はすごい。それを造形する水木氏もすごい。危険なものに近づかせないための妖怪であったり,不思議なことを説明するための妖怪であったり。現代の山も登山道が整えられていたとしても危険は多い。山は身近であり,恐れの対象でもあったのだろう。河童が秋冬には山に入り山童になり,春夏は川に戻ってくるという設定が各地に残っているのが面白い。
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