カラスはずる賢い、ハトは頭が悪い、サメは狂暴、イルカは温厚って本当か?

著者 :
  • 山と渓谷社
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本棚登録 : 250
レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784635062947

感想・レビュー・書評

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  • まず、著者の専門である「動物行動学」って何?と思ったので調べてみた。
    大辞林によると、「生理学・心理学・遺伝学など、さまざまな方法論を用いて動物の行動を研究し、行動の総合的理解をめざす学問。」とのこと。
    他に「行動生態学」や「社会生物学」といった似たような分野もあるらしいが、違いはよくわからない。

    人間は組織論やリーダー論が好きで、動物の世界にも人間社会のモデルを当てはめた解釈をしがちだ。
    かつて、ニホンザルはボスザルを中心とした社会システムがあると考えられていた。
    今でも「ボスザルは群れに君臨してメスと子どもを守っている」「ワカモノはボスの命令によって集団を守る」という説を信じている人が大勢いる。

    著者が発するメッセージは、
    賢い、頭が悪い、狂暴、温厚とはどういうことか人間基準で定義していませんか?
    動物のやることを、人間のやる行動にあてはめて解釈していませんか?
    ということ。

    とは言え人間も動物なので、行動の理由を人間の気持ちに当てはめて考えることは間違いではないと思う。
    擬人化しすぎると大間違いすることがあるということでしょう。人間の考え方も人それぞれですから。
    犬や猫などの飼育動物は(自分の都合のいいように)擬人化するから愛情が生まれるのですけどね。

  • タイトルが長い!ラノベか?ってぐらい長い。
    略して「カラスは本当か?」(全く意味をなしてない)
    オビの煽りがまた面白くなさそうだが、なんせ松原先生の語は肌に合うので外れがない(好みに合う)。知ってる話だろうが、知らない話だろうが、とても面白く読めるので躊躇なく手に取った。ということで、やたらと長いラノベなタイトルの最新作だが、これだけ長いのは、ブラウズ対策なのか?鳥類に限らず、色々な生き物のことを、行動学や人間の目と人間ではない目を意識させる話。ボールドの文字を入れることで、ブログ感というか、ネトで読んでるような気になる。
    やはり面白いのがカラスについてで、カラスに限らずだが、
    >面白いことに、苦情の増減はカラスの数よりも報道の件数と一致するように見える。
    今回のC19の件についても、実質よりも
    報道に振り回されている部分が多分にあるような、、
    なので、実際に狼少年のようになって本当に対処しなくてはならんところが
    とってもおろそかになりがち。とはいえ、今回のC19には
    アジア人全般がどうも意味不明な強さを持ってるような、、
    そこらへん、研究が進まないとなんともわからないし、
    ゆうても日本データがほぼ無いに等しいので、よその国のデータ待ち。
    話がずれた、
    >「人に嫌われることが多いが、実はハイスペックな黒づくめの孤島の存在」
    笑える。厨二病とカラスの相似点。
    トライポフォビアの話もものすごく頷かされる。
    私自身、ちょっとトライポフォビアのケがあって、
    ハスコラとか、もう、気持ち悪くて非常に不愉快。
    >ただ、気持ち悪いものを「視界から遠ざける」のは、殲滅することとはちょっと違う。私は納豆が苦手だが、だからって納豆を根絶しようとは思わない。自分の口に入りさえしなければ、それでいい。
    私も納豆が苦手なので、全く同意見。
    なにかを理解する時に、自分の理解や個人的な良し悪しやクライテリアなどで、”選別”したり、マスキングしたりすることはしたくない。なかなか難しいことではあるが、できる限り”人間”という枠も外して、客観的な立ち位置で観察や考察をしていきたいと思う。そして、その後で、こっそりと好き嫌いはあるけども、、というのはアリだと思う。それとこれとは”別”を正しく考えたい。
    4ヶ月ぐらい前に出てた論文の話なんかも書いていて、めちゃナウな感じ。アリの話も面白かった。やっぱり専門外の話が入ってくると格段に面白さが増します。エンジョイした。
    あとがきというか”おわりに”が
    >さて、この異様に長いタイトルの本はこれでおしまいである。
    という一文で始まった(笑)

  • 著者はカラスの研究者で、一般向けの本もたくさん出しているが、これはカラス以外の動物も含まれていて、珍しいな、思った。タイトルからこのところよくテーマとなる「人間のモノサシで動物を測ること」によって見えにくくなる動物たちの能力について書いてある本かな、と期待して読んだ。
    しかし、そこまで深い内容ではなく、雑学的な寄せ集めの印象。タイトルが面白いので、子どもにも読めるかなと思ったが、軽い書き方の割に文章は(子どもには)難しい。「昆虫はミニマムなハードウェアになるべく単純なプログラムを実装し、いかに複雑な行動を実現するか競っているようなところがあるので」(P108)みたいな文章を難なく理解できるお子さんには読ませたらいいと思うけど。

    読んでいるとやはりカラスをメインに鳥の話が多く、タイトルの印象ほど様々な動物について考察されているわけではないし、松原さんほどの人ならこれくらいのことは学生相手にいつも喋っているだろうから、まとめる編集者の力でこういう本ができるのだろうけど、なんだか、そのテキトー感が出ていて、あまり誠意は感じられなかった。
    大学の講義で横道に逸れる時のネタ集みたいな。

    ネットで有名になったニュウドウカジカについて、「グニョングニョンになってしまうようだ。」「浮くらしい。」「最小化しているとのこと。」(P67)って、全部伝聞じゃん。この程度の情報ならネットでわかる。そんな伝聞の話をわざわざ本で読みたくない。
    あと、残念だったのは、ヨウムのアレックスやローレンツの『ソロモンの指輪』の中のエピソードが出ているのに、参考文献とか出典がないこと。これは出版社の方で調べてつけるべき。
    山と渓谷社って信頼出来る出版社だと思っていたけど、こういう売れてなんぼの本を作るのかとちょっとがっかりした。
    カラスの話はさすが専門だけあって詳しくて面白かったけど、タイトルからしたら、見かけ倒しの印象は拭えない。

    あと、これだけクルクルとたくさんの動物について、様々な内容が書いてあると、読んでいる時はへぇと関心しても大抵忘れちゃう。ある程度テーマなり生き物なりを絞れば、考察が深まるからそうでもないけど。なんか大人版『ざんねんな生き物』みたいだったな。

    挿画の動物の絵、正確なんだけど、なんだか独特の雰囲気(P41のリボンのかけ方と貝の配置なんか)があって、これは、知っている‥‥と思ってたら木原未沙紀さんだった。今村夏子の『木になった亜沙』の絵を描いた人ね。積極的に出そうとしなくても出てしまう個性、好きです。

  • 動物の行動を擬人化してはいけない、ということですね。
    タイトルにある、サメやイルカはについてはあまり書かれていません。あとがきに著者が潔く、キャッチーなタイトルにしました、と書いてます。

  • 481-M
    閲覧

  • 図書館の本 読了

    内容(「BOOK」データベースより)
    わたしたちは動物のことをぜんぜん知らない。動物行動学者が綴る爆笑必至の科学エッセイ。

    だよね、動物の賢さや優しさってきっと人の賢さと優しさとはかけ離れているもんだよね。
    本能に照らし合わせたときの賢さ、優しさってちがうはずだもん。
    動物の生態で解明されてないところがどんどんとわかるようになると良いなと思う。マンボウの卵、産卵がどうなってるかわかるようになると良いなと思う。

  • 2021/3/25

  • 動物行動学。
    鳥に関する話題が多め。
    イメージが先行して、動物のことを誤解していないか。
    動物についてもっと知ってほしい、という感じの本。
    このタイプの本としては、なかなか真面目な内容。

  • 動物に対する人間が作り上げたイメージを覆す数々のエピソードが書かれています。エピソード一つ一つだけでも、新たな発見があります。

    もっとも刺さったところは「一個体の強さと、生態系での安定性は別」という説明。

    ライオンなどの個体の力が強い生物は餌となる生物が充分な環境がなければ生存し続けることができない弱い面がある。

    反対に、ねずみ、いくら、めざしなどは個体は脆弱だが、どこにでも分布でき、多数の子孫を産みまくり、安定して生存できる。

    コロナが人間を脅かしている今。人間はもしかしたら弱い種なのかもしれないと感じた。

  • 【所蔵館】
    りんくう図書室

    大阪府立大学図書館OPACへ↓
    https://opac.osakafu-u.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2000940766

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著者プロフィール

動物行動学者。東京大学総合研究博物館特任准教授。1969年奈良県生まれ。京都大学理学部卒業、同大学院理学研究科博士課程修了。京都大学理学博士

「2021年 『じつは食べられるいきもの事典 おかわり!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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