続 生と死の分岐点―岩と雪の世界における安全と危険

  • 山と溪谷社
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784635168083

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  • ドイツ山岳会安全委員会の委員長による書籍。冷静な事実の集積と事故の検証。今まで読んだ本の中で一番戦慄した本。
    人は間違いを犯す生き物なのだ。

    ・山歩き:どんな柵でも単なる境の目印とみなすこと。
         寄りかかる前にしっかりしているかどうか確かめ  
         ること。
    ・登攀路での雷:ワイヤーロープと鉄梯子を避ける。山頂は   
            特に危険。
            雷雨の可能性が予報されたら家にいるこ
            と。雷雨の予報の前に登攀路を終えている
            べき。予報の1時間から数時間前に到来す
            ることもある。そのためには、早起きしな
            きゃ。
    ・確保点での自己確保:カラビナが上にひっくりかえって支
            点の穴にひっかかると・・・
    ・自己確保:規格に適合したソウンテープスリングを。
    ・粘着テープ:自分のものではないハーネス、補助ロープ、
           テープスリング、ロープを使う時は粘着テー  
           プに注意する。あれば必ず剥がし、その下が
           どうなっているのか見ること。
    ・懸垂下降:エイト環にロープを2本とも通すこと。。。
          ハーネスに装着されているか・・・
         
    ・安全環の破壊を防ぐ:懸垂下降を始める前、エイト環がカラビナの正しい位置にあることを確認
               カラビナを半回転させエイト環がカ  
               ラビナの狭い側に来るようにする
    ・すっぽ抜け防止:1ビレイヤーもロープを結ぶ
             2ビレイヤーがアンザイレンしない場合
              はロープ末端を8の字結び
             (末端が確保器を通り抜けないか最初に     
              試して確認)
             3ロープが半分まで出たらビレイヤーが
              声をかけて知らせる
    ・トップロープ・ボルト:トップロープ・ボルトより上に登  
               らない。
    ・スリングの融解損傷:1ロワーダウンはカラビナを使う
               終了点ではロープを必ずカラビナに 
               通す。(スリングが摩擦熱で溶け 
               る)
               2終了地点での残置カラビナがきち   
                んと機能するか確認する
    ・不完全なアンザイレン
    ・パートナー間の意思の伝達
    ・ロワーダウンする前に:1登り始める前に分かりやすい合 
                 図を決めておく
                2ビレイヤーを頭から信用しない
                3下降支点で下に延びるロープを
                 つかんでぶら下がってみる。
                 ロープの張り具合で、ビレイヤ  
                 ーがしっかり張っているかどう
                 か感じ取れる。
                4ロワーダウンを始めて数メート
                 ルの間は、下に延びるロープを
                 掴んでいるようにしたい。

  • おもしろかった!!
    怖かった!!
    ますます山には登りたくなくなった!!笑

    「起きる可能性のある間違いは、いつかは必ず起きる」という言葉がしみじみ身に染みる1冊でした…

  • ゾクっとくるタイトル、、、

    山と溪谷社のPR
    岩と雪の世界における安全と危険。前作が大変な反響を呼んだ『生と死の分岐点』の続刊。今回のテーマは安全技術に関する研究成果を中心に紹介。ハイキングやトレッキングルートなどでの注意点や中高年の健康管理など幅広い登山層を対象とした構成。実際に起こった事故例や生還劇をモチーフとし、そこから導き出される教訓や遭難回避のテクニックが満載。まさに「登山先進国」ドイツで実践されているリスクマネジメントに学ぶ技術書。
    https://www.yamakei.co.jp/products/2807168080.html

  • クライミング(バリエーション登山?)するなら必読と複数の経験者に指定図書にされたのは、「続」じゃない方。なんですが、この続編は普通の登山も網羅してる完全版とのこと。人はどれだけうっかり、とか、思い至らなかった、とかで命を落とすのか、驚きつつも身にツマされる、、、。

  • 山と渓谷社の『ドキュメント遭難』シリーズよりもよりも、多くの具体的な事例を挙げながら登山における安全対策が述べられている。
    日本では見ることの無いショッキングな写真などもあり、登山・登攀での安全に対する意識を変えてくれる一冊だと思う。

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