本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
本 ・本 (160ページ) / ISBN・EAN: 9784635580458
作品紹介・あらすじ
ありがとうベニシア。 あなたがいない日々に想う。
2023年夏、ベニシア・スタンリー・スミスさんが京都大原のご自宅で亡くなりました。
64歳で発症したPCA(後部皮質萎縮症)が進行し、亡くなる72歳までの8年間のベニシアさんの日々の様子を、夫である梶山正氏がつづったエッセイ集です。
徐々に目が見えにくくなり記憶が薄れてゆく中で、悪戦苦闘しながら介護を続けた正氏の葛藤の日々が赤裸々につづられています。
この日を予告するかのように、大原の古民家に暮らすことになったベニシアさんが初めて口にしたのが「私はこの家で死ぬ」という言葉。
月日は流れても、今も、ベニシアさんの高い志しに多くの人々が感動し、彼女を慕い続けています。
彼女が日本人の心の中に残したものは一体何だったのでしょうか。
本書は亡くなるまでの7年間の足跡を追う貴重な一冊です。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
ベニシアさんが病気になって亡くなるまでの闘病期
読んでいて辛いと同時に、ベニシアさんの表には出さない性格が梶山さんの視点で赤裸々に描かれている。 -
NHKでベニシアさんを見ていて
同じようにはできないけど憧れていました。
4年前『ベニシアと正、人生の秋に』を読みました。
表紙は写真家のご主人との幸せそうなツーショット。
でもベニシアさんはその1年半前に
PCA(後部皮質萎縮症)と診断されていました。
もう大好きなガーデニングはできなくて
丁寧に育てた、扱いの難しいバラは姿を消し
この土に合った元気な植物だけが咲いていく。
そして二人で静かに大原で暮らしていく。
『ベニシアと正、人生の秋に』は
そういう話だった記憶があります。
しかしこの『ベニシアの「おいしい」が聴きたくて』
ひと言で言えば「介護記録」です。
いや、本当に大変です。
正さんが率直に書いてくださったので
今後こういう可能性のあるかたは
読んでおいたら良いと思いました。
私自身はこんなことになるなら安楽死したいと
改めて思いました。
ごめんなさい。 -
ベニシアさんの介護記録。本当に読んでて辛かった。異国の中で亡くなるって心細いようで、大切な人に囲まれて亡くなったことが幸いだと思う。
-
『猫のしっぽ カエルの手』は母が好きで、私は時々見る程度。とても素敵な庭と、丁寧な生活は憧れるけれど、とても真似できそうにない。だいぶ高い場所にいる憧れの人だったベニシアさん。
訃報のニュースは知っていたけれど、闘病の話は知らなくて、72歳は日本人の感覚としては「まだ若いのに」と思った。
本書は介護記録である。
病気がわかってもどこか他人事で、施設を探したり、障害のある娘に世話を任せたり。読者としては「ベニシアさんが可哀想」と感じてしまうが、介護は当事者にしかわからない辛さがある。
長年寄り添ったパートナーが徐々に老いてゆく不安、それによって自分の生活が変わってゆくことを受け入れることもなかなかできない。
終わってみてから「ああしておけばよかった」「あのときこうすれば」と後悔する。きっとこの本を書くのは苦しみと悲しみの連続だったろう。
それでも、俄かファンとはいえ、この本を読めて良かったと思う。
-
実際に介護した人にか解らない辛いことを思い出しながら出筆するのは辛かったでしょうね。ベニシアさんの生き方が素敵過ぎたので変わっていく姿は本当に辛かったと思います。
それでも どうされているかな?と思っていたので又 この本にで会えて良かったです。助けてくれる人の和。ベニシアさんが明るく紬いできた人との関わり、生きた証拠そのものがそこにありますね。
大原 良い所です。
著者プロフィール
梶山正の作品





