木管楽器 演奏の新理論

著者 :
  • ヤマハミュージックエンタテイメントホールディングス
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  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784636868265

感想・レビュー・書評

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  • 楽器の種類を超えて、しかし木管楽器というゆるい括りを残して、アーティキュレーションの考え方や呼吸法の原理が説明されている本。

    吹奏楽器との出会いは、多くの場合中学校や高校の部活動だ。そこで部活動の先輩や顧問の先生から演奏法の手ほどきを受ける人が大半だろう。
     語り継がれる演奏法がどの程度まで正しく、あるいは根拠のあることなのか、それは初心者にはわからない。プロに習うことにした中級者以上も、おそらく「プロがそう言ったから」ということで奏法を体得することが多いと思う。

    私もその例に漏れないが、同じプロでもAさんが言ったこととBさんが言ったことが微妙に違う場合など、いったいなにが正しいのかわからなくなることもある。

    この本は、フルートやクラリネット、オーボエといった楽器の垣根を少しゆるくして、奏法の基本を確認させてくれる本です。

    結局のところ、正解は一つではないので、各々の師匠のレッスンに回帰していくのだと思うけど、ある程度普遍的な事柄を確認することは、奏者それぞれの奏法の基盤をつくると思います。

    著者の佐伯茂樹氏は夭折されてしまい、非常に残念です。

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著者プロフィール

早稲田大学卒業後、東京藝術大学でトロンボーンを学ぶ。現在は、ピリオド楽器を中心に演奏活動。一方、数多くの音楽雑誌で記事や論文を執筆。管楽器全般の研究でも知られており、放送大学の講義ビデオ、NHKテレビの「N響アワー」「らららクラシック」に出演。東京藝術大学古楽科、浜松市楽器博物館、福岡古楽音楽祭、日本ワーグナー協会などの招きで講演会をおこなった。


「2017年 『ピリオド楽器から迫る オーケストラ読本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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