財政再建と民主主義: アメリカ連邦議会の予算編成改革分析

著者 :
  • 有斐閣
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  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784641076662

作品紹介・あらすじ

財政再建は20世紀後半のアメリカ民主主義が直面した大きな課題の1つであり、アメリカの財政状況が悪化したという事実は、民主主義と財政規律の両立は困難であるという主張の根拠ともなった。1970年代前半から90年代後半まで、米連邦政府の財政赤字はなぜこれほど長期にわたって継続し、なぜ90年代後半に終焉に至ったのか。しばしば過度に利己的に見える議員たちは、一定の条件が満たされれば増税や政府サーヴィスの縮小による財政再建を可能にする改革を行う。1974年議会予算法制定から93年包括予算調整法成立までに連邦議会が行った予算編成改革の過程を分析し、現代のアメリカ政治の特質と、民主主義の下での財政再建を考えるための視座を提示する。

感想・レビュー・書評

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  • 財政再建は20世紀後半のアメリカ民主主義が直面した大きな課題の1つであり、アメリカの財政状況が悪化したという事実は、民主主義と財政規律の両立は困難であるという主張の根拠ともなった。1970年代前半から90年代後半まで、米連邦政府の財政赤字はなぜこれほど長期にわたって継続し、なぜ90年代後半に終焉に至ったのか。しばしば過度に利己的に見える議員たちは、一定の条件が満たされれば増税や政府サーヴィスの縮小による財政再建を可能にする改革を行う。1974年議会予算法制定から93年包括予算調整法成立までに連邦議会が行った予算編成改革の過程を分析し、現代のアメリカ政治の特質と、民主主義の下での財政再建を考えるための視座を提示する。

    アメリカは財政均衡を達成するために、予算編成過程での法規制をおこなってきた。9か月にわたる国会(委員会)での審議、歳出予算法案は13の小委員会に分けて行うなど予算編成過程における議会の役割が日本よりはるかに大きい点、そして、日本のように総額から考えるのではなく、まずは個々のプログラムの精査、そしてそれらに優先順位をつける行為が大変重要だということを述べていた。

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著者プロフィール

待鳥 聡史(京都大学法学部教授)

「2020年 『ポリティカル・サイエンス入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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