- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784641076938
作品紹介・あらすじ
一九五〇年代前半、英外相アンソニー・イーデンは、朝鮮戦争の休戦、東西間の緊張緩和、西ヨーロッパの安全保障問題など、国際政治に一定の安定をもたらすべく奔走する。外交交渉を通じてそうした多くの問題に解決をもたらしたこの時期は、外交指導者イーデンの栄光の時であった。とりわけ一九五五年のジュネーヴ四大国首脳会談は、「外交による平和」をめざして緊張緩和外交を進めてきたイーデンにとって、その頂点をなすものであった。だが、そのころ彼は、長年の激務から来る病気に悩まされていた。一九三〇年代から五〇年代にいたるイーデンの外交指導を通して、外交の本質、外交指導者の本質、そして二十世紀の国際政治を考える。
感想・レビュー・書評
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319.02||Ho
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20世紀の国際関係の先頭に立って数々の困難な局面に立ち向かったイギリスの外交指導者アンソニー・イーデン。
「軍事力と外交は二律背反ではない」と本文にも書かれているが、イーデンは地道な交渉によって「国際平和」を生み出した。
チャーチルとのコンビ、アメリカやソ連などそれぞれの国との交渉による国益の実現。ぶつかり合う利害関係。歴史の事実を単なる「出来事」ではなくその背景から学ぶことの重要性、交渉とはいかなることを言うのかを感じた一冊でした。 -
何故だか、僕はアンソニーイーデンが好きなのです。チェンバレンに楯突いた人、チャーチルを支えた名わき役。彼の後世を中心に、イギリスがとった戦後国際政治の政策をうかがい知ることができる。