- Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
- / ISBN・EAN: 9784641123106
作品紹介・あらすじ
55年体制が崩壊した後、小泉政権の登場によって、政治におけるメディアの重要性は劇的に高まった。「メディア多元主義モデル」を前提に、理論、実証、そして実際にメディアと政治が対峙する政治報道の現場から、メディアと政治の関係をわかりやすく説いた新しいテキスト。
感想・レビュー・書評
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政治学Ⅱの教科書として使用しました。
興味がある分野だから授業は楽しかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
[ 内容 ]
55年体制が崩壊した後、小泉政権の登場によって、政治におけるメディアの重要性は劇的に高まった。
「メディア多元主義モデル」を前提に、理論、実証、そして実際にメディアと政治が対峙する政治報道の現場から、メディアと政治の関係をわかりやすく説いた新しいテキスト。
[ 目次 ]
第1部 理論篇(メディアと政治;モデルの提起;メディアの自由に対する制約;メディアの政治的影響;メディアと世論)
第2部 実際篇(政治取材はどう行われているか;日本におけるニュース制作過程;テレビ政治と雑誌政局)
第3部 変化篇(マスメディア、党首評価、投票行動;変わるメディアと変わる政治;ネットと政治)
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
教科書としてお勧めです。
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55年体制の崩壊から小泉政権に至る政界の変化と、ネットの登場に大きな影響を受けつつあるメディアの変化の双方を踏まえつつ、メディアと政治の関係を“メディア多元主義モデル”に基づいて解説する。
基本的な流れとしては、旧来からの学説や研究を紹介した上で、最近の変化を分析している。従来の自民党政権とは一線を画するメディア活用で様々な成果を挙げた小泉内閣だけでなく、本書の発行時点で現役首相だった安倍晋三氏の政策にも言及しており、後半はかなり時事的な内容になっている。
古くからの説に属する話だが読んでいて面白いと思ったのは、メディアの限定効果論というもの。これは、有権者は従来から持っていた意見をメディアによって強化させる方向に影響されることが多く、自分の意見を逆転させることは少ないというもの。
もう一つ興味深いのは、政治家も有権者も「報道を見ても自分自身は影響を受けないが、多くの人々はこういう影響を受けるであろう」という推測に基づいて行動することが多いという指摘。特に政治家の場合、この効果によって本来(有権者を通して)間接的であるはずのメディアが直接的な影響力を持つことになる。
どちらも、意外ではないけれど言われてみればなるほどと思える指摘だ。
ネットに関する言及も突っ込んだものがあり、「インターネットの巨大掲示板では、マスコミならぬ『マスゴミ』という蔑称がまかり通る。」等の表現があったり、各政党や議員のホームページ・ブログ等の作成率や活用状況についてもまとめられている。しかし、この辺はまだまだ今後変化していく余地があるため、現時点で結論は出せるものでなく、参考程度の言及となっている。 -
今の時代政治家にとって票を獲得するのにメディアは欠かせない存在となっており、特にテレビに関して多くのページが割かれている。有権者としては是非読んでおきたい一冊である。
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基本的なところから小泉政治まで、メディアと政治の関係についていろいろ基本的なことから書かれていました。