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Amazon.co.jp ・本 (494ページ) / ISBN・EAN: 9784641149038
作品紹介・あらすじ
なにゆえ国際政治学は,安全保障に多大な関心を寄せてきたのか。セキュリティ・ディレンマ,失う恐怖,抑止,核戦略,危機管理,同盟など,基礎となる概念や政策を,歴史的事象を事例に理論的に考察する。バランス・オブ・パワー論や戦争原因論を追加し全体を改訂。
感想・レビュー・書評
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319.8||Ts
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- リアリストの議論 『リアリストの最大の課題は、戦争はなぜ起こるのか(p38)』
- 『リアリストにとってアナーキーは論理の起点となり、アナーキー→アクターとしての国家→自助体系→余分の安全→安全保障→相互不信→セキュリティ・ディレンマ→プルーデンス、と論理がつながっており、国家のパワーと利益を巡る競争という観点から国際政治をとらえている。(p42)』
- ここでいうプルーデンスとは慎慮、妥当性、打算。つまり有利な立場のものが力を乱用して有利さを優越に変えようとせず、不利な立場にあるものがあえて挑戦しない
- リアリストのアナーキー論に対する批判としての覇権安定論がある。(p47)
- 『たとえば『オックスフォード英語辞典』によると、security(安全保障)はもともと、ラテン語のsecuritasを語源とするse(without)とcura(careの意味)から成る言葉で、本来carelessを意味していたという。たとえばシェークスピアが『マクベス』で、「securityは人間の大敵」であると魔女のへカティに言わせたとき、そのsecurityとはcockiness(うぬぼれ)やcomplacency(慢心)のことで、へカティは「油断は大敵」だと言ったのである。このsecurityの語感に最も近い日本語は、おそらく「大丈夫」という言葉である。作家の司馬遼太郎は、大丈夫とは安全、曖昧さ、はったり、気勢、そして時には安全でないという意味を持つ矛盾する言葉で、「大丈夫です」と言われても字義通りに受け取る訳にはいかない、と書いている。』(p75)
- リアリズム、リベラリズム、コントラクティビズム 『さきの幸せのアナロジーでいえば、リアリズムは強く大きくなることが、リベラリズムは豊かになることが、そしてコントラクティヴィズムは、その集団の理念や規範に従って生きることが幸せである、ということになるだろう。』(p81)
- パワーの意味は多義的で、その定義も一様ではない。(中略)M・バーネットとR・デュポールは、特定の相手との相互作用を想定するものとより広く社会的関係を想定するもの、および対象とする問題や関係を直接的に特定するものとしないものを組み合わせて、パワーを強制的、制度的、構造的、生産的の4つに分けている。(p384)
- パワーとは: 各国が持つリソース(軍事、経済、人、地勢など)を、①当該国にとって望ましい問題解決をしたり国際環境を作ったりするために相手国の政策、規範、制度を変えさせるために使うこと、②相手国や国際社会の課題設定や意思決定に影響を与えるために使うこと、そして、③相手国の選好順位(何が欲しいか、何をしたいか)に影響を与えるために使うことである。これらのパワーの使い方にはネガティブ(ムチ)とポジティブ(アメ)とがある。
- **アナーキーについて(2019/04/20)** 有権者が存在しないサイバー空間に直接のガバナンスは発生し得ない。すべるものという時に連想される単一の組織による管理は実現するはずがない。民主主国家のアナロジーでは、ユーザー一人一人はサービスを使うという信任投票を行い、
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