私たちと公共経済 (有斐閣ストゥディア)

  • 有斐閣 (2015年9月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (292ページ) / ISBN・EAN: 9784641150201

作品紹介・あらすじ

はじめて学ぶ人に向けて,数式を用いずに経済学の考え方,市場の機能と限界から,政治過程,公共政策までを解説。私たち有権者の目線から,経済・政治に関わる様々な人びとのインセンティブを理解し,政府の経済活動や政策を評価する基準を身に付けられるように工夫しました。

感想・レビュー・書評

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  • 経済学のキーワード=インセンティブ、機会費用、トレードオフ、情報の非対称性、最善と次善、均衡、社会的余剰

    経済学は経済を分析するのではなく、社会的現象を経済学の分析の方法を使って分析するもの=◯◯経済学、相撲の経済学、結婚の経済学、など。

    経済学は、問題を意識的に解決する方法を探す。心理学は自然に解決される仕組みを探す。

    完全市場競争は、消費または生産に関する外部性と情報の非対称性が存在しないこと。社会的余剰は最大になる。

    カルテル(独占)、大気汚染(外部性)、中古車(情報の非対称性)など=市場の失敗

    環境税、
    ピグー税=外部不経済に対処するための税金
    悪貨は良貨を駆逐する=グレアムの法則
    シグナリング、クーリングオフ制度などで対応する。

    外部性に関して、権利の売買があれば社会的余剰を最大にできる=コースの定理
    高速道路は、政府が生産することで社会的余剰が最大化できる。公共施設を作るか否かは後ろ向き帰納法によって検討する。

    排除性と競合性=私的財の特徴
    共有地=排除性がなく競合性を持つ=牧草地、海の魚=ルールによって規制する必要がある
    クラブ財=排除性はあるが競合性がない=ソフトウェア、高速道路、テレビ放送=無料にすることが社会的余剰を最大にできる
    公共財=排除性も競合性もない=フリーライドの誘惑。

    パレード効率性=社会的余剰を最大にするが公平とは限らない。

    公共財の最適な供給量は、全員の限界代替率の和=限界変化率であるとき=サミュエルソン条件

    政府による公共財の供給の問題点=情報の非対称性。
    地方分権化定理=地域のことは地域で。

    コンドルセのパラドックス=どの選択肢も選べない。
    ブルダ方式
    アローの不可能性定理=選択の非限定性、パレード性、独立性、非独裁性を満たすルールはない
    一般に、選択の非限定性を犠牲にする
    熟議民主主義

    オストロゴルスキーのパラドックス=直接民主制と間接民主制で結論が異なる。

    中選挙区制=M+1の法則(当選数+1の候補者荷票が集まる現象)=小選挙区と同じ

    プリンシパルエージェント問題=依頼人と代理人の目的が異なると依頼人の利益が損なわれる。
    団体の規模とフリーライド=大きな団体のほうがフリーライドの誘惑が大きい

    所得再分配制度は保険としての役割がある

    生活保護制度は労働意欲を失わせ、貧困から抜け出せなくなる現象=貧困の罠=そのために勤労控除制度で働くことへのインセンティブを付ける方法がある

    現物給付と現金給付の違い=現金給付の方が費用が少なく効率的。しかし不正受給の可能性がある。
    アメリカのフードスタンプ=現物給付=消費カロリーの増加に効果があった

    就労を条件にした負の所得税。
    運と努力とのバランスをどう取るか。

    税金は取引が減少することにより、社会的余剰に損失がある。
    社会的余剰の最小化と公平性の実現が課題。

    直接税と間接税、従量税と従価税。

    租税の帰着問題
    価格弾力性が低いもの=価格が上がっても消費が減らないもの=タバコなど=消費税は消費者が負担。
    価格弾力性が高い=価格に需要が敏感=企業が負担。
    いずれにしても取引量が減少すれば社会的余剰は減少する=課税の超過負担。

    土地取引に課税されても取引される量は変わらない=課税による超過負担は生じない。税負担は供給側が追う。
    しかし長期的には、取引量が減少すると超過負担が発生する。

    需要の価格弾力性=需要変化率/価格変化率=高ければ価格の変化で取引量の変動が大きい=贅沢品など。
    社会的余剰を最大にする=税の超過負担を最小にする、ためには
    価格弾力性が低い財に高い税率、高い財には低い税率=取引量が減少しない=超過負担が少ない=効率性は高いが公平性は低い

    所得税=水平的公平と垂直的公平

    民間の保険会社だけだと情報の非対称性から逆選択が起きる=強制的な年金制度

    国債の中立命題=課税で調達しようと国債で調達しようと個人の生涯を通じた消費行動は変わらない=国債の償還費用のために貯蓄するから。=実際はそうなっていない=財政錯覚

  • 公共経済についての入門書的な本。理解する上でのキーワードが冒頭に丁寧に説明されている。途中からかなり経済学的な内容になってくるので、そこからはほとんど飛ばしよみに、なってしまいました。

  • 160220 中央図書館
    平易な文章で書かれているにもかかわらず、経済と政治の基本原則や概念について豊富な提示がある。抽象的になりすぎないように、身近な問題に引きつけた説明がなされていて、誰にとっても読みやすい。

  • 341||Te

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著者プロフィール

慶應義塾大学教授

「2023年 『高齢化の経済学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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