教養としての経済学 -- 生き抜く力を培うために

制作 : 一橋大学経済学部 
  • 有斐閣
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本棚登録 : 963
感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784641164048

作品紹介・あらすじ

一橋大学経済学部の教員が大学での講義経験をもとに編んだ楽しく読める経済学のエッセイ集。

感想・レビュー・書評

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  • 2000年初頭に給与水準が上がらなかったのは、デフレとグローバル化による国際競争の激化のため。
    その前は、労働時間の削減があったため、給料が上がらなくても納得感があった。

    TPPの反対論が根強いのは、損失を被る人は一人当たりの損失が大きいが、恩恵を被る人は、一人当たりは少ないので、政治力を持てるから。

    1982年のメキシコ危機で、メキシコは、シティバンクから返済削減を勝ち取った。「国が商売を足t無用なことはない、苦にのインフラがなくなることはない、国民がモノを作る能力が消えることはない。」しかし、強制取り立てはできない。返さないほうがマシだと思えば国家は破綻する。

    あなたが銀行から100ポンド借金するとそれはあなたにとってやっかいな問題だ。
    あなたが銀行から100万ポンド借金すると、銀行にとって問題だ。(ケインズ)
    あなたが10億ポンド借りると、みんなにとってやっかいな問題だ(エコノミスト)

    貧困層への政府による融資プログラムは大半は失敗に終わった。
    マイクロクレジットは、連帯保証によるグループ借入精度。質の良い借り手が自動的に選別できる。=最貧困層が締め出された。

    ここ20年で高卒で就職することは難しくなった。求人数が少なくなっている。大企業の生産現場がなくなった。

    日本は罹患率が低いために死亡率が低い。

    中国が勝ってくれれば資源、そうでなければゴミ。

    パレード改善=誰の効用も下げずに、誰かの効用を挙げられる場合。それ以上向上できない場合をパレード効率的。ひとりそう取りでもパレード効率的になる。

    格差と衡平=他人をうらやましいと思わない配分=無羨望配分が好ましい。

    上海の租界は、所有権が明確で中国政府から治外法権があった。外国人名義で多くの中国人が所有していた。居住者も中国人が多かった。
    中国の金融機関は伝統的に短期融資が多く、製造業の育成には向かなかった。

    熱海の大湯の湧出量が減少すると他の温泉が急増した。

    アダムスミスとマールマルクスの中間にジョンスチュワートミルがいる。『経済学原理』『自由論』

    日本語話者が中国語を学ぶ場合、漢字はメリットでもありデメリットでもある。漢字に頼る。

    GDPのGROSSには、固定資本減耗を含む、GNPのNETには、固定資本減耗を含まない。

  • 一橋大学経済学部の研究者が編んだ本。
    「いいなぁ」と思った。
    高校生や高校生の親(私のような)、「経済学って何?」と思う読者のために分かりやすく解説されている。
    章立ては、
    第1章 大きな社会問題、身近な経済問題
    第2章 経済学的な発想とは?
    第3章 歴史の中の経済社会
    第4章 プロフェッショナルにとっての経済学
    となっており、読み物としての興味もそそられる。
    読み終わった後に副題の~生き抜く力を培うために~の意味が分かった。

  • 一橋大学経済学部の教員が大学での講義経験を元に編ん楽しく読める経済学のエッセイ集(帯から)

    時事の話題から経済学理論の基本、古典の紹介、学問への誘いとタイトルに相応しい内容。
    執筆者によってはこれだけで十分と思うとちょっとまずいかなとも思うものもあったが、参考文献もしっかりと紹介されているので初めの一冊として太鼓判。

  • 一橋大学経済学部編『教養としての経済学』有斐閣 読了。同学部の教員らによるエッセイ集。経済学を学ぶ意義・楽しみ・喜びが詰まっている。いい意味で玉石混淆なところもまた面白い。この先生の講義を受けてみたいなあとか。副専攻ながら経済学も修めた端くれとして、関心ある方には一読を勧めたい。

  • 東2法経図・6F指定:331A/H77k/Miyagawa

  • 有斐閣編集部の新入生におすすめする本より。経済学の入り口としてはいい感じ。時事ネタは流石にちょっと古いけど。統計の勉強をしたり自由論を読んだりしたくなった。

  • もし大学生の初期若しくは高校生の時にこの本と出会っていたら、と思ってしまう。
    その道のプロ達が、「自らの専門に基づきながらも、自らの専門から離れつつ」、「経済学に対してまったく白地な若者に向かって、経済学を語る」この本はとても知的好奇心をくすぐられるものでした。
    下手な入門書より、まずはこれを読むべきだと思いました。

  • ふむ

  • ・読みやすさと次の本紹介が良い
    ・自分はすでに神取ミクロなどに手を出してるので、対象から少し外れてる感

  • 大学生向けか。読み応えはあったが、得られる部分は少なかっただろう。

    8年前のものなので、その当時の話題が多く、歴史に興味があるか、起きた事例を遡ることで学ぶかの意識が必要だった。

    自分にはそのどちらも持ち得ていなかった。

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