- Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
- / ISBN・EAN: 9784641164291
作品紹介・あらすじ
民主党政権による保護規制を強化する法改正から、自民党政権による規制緩和への動きを反映、過熱する解雇法制の議論も盛り込んだ!終章は「賃金」「解雇」「限定正社員」「有期雇用」「労働者派遣」「労働時間」という重要課題に対して、今後の政策が目指すべき方向を考えるための、新たな書き下ろし!
感想・レビュー・書評
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労働法と労働経済学者によって書かれた雇用政策の入門書(エッセイ集?)といったところ。
どちらかというと大内さんが比較的革新派(という表現が正しいのか分からないが、伝統的労働法観から距離をとっている)であるため、現状の労働政策には概ね肯定的である。
こうした労働政策は労働法経済学の観点からも肯定しうると思われる。
個人的に気になったのは労働者派遣法である。
確かに調整コストを低減し、労働需要メカニズムの強化に繋がっている点には筆者も同意する。しかし、つまるところ労働をコストとしか捉えずに単なる経費削減にしかつながっておらず、派遣会社による無期雇用契約というのは現実的に不可能に思えるのだ…(安倍政権ではどうやら人を変えれば永久的に派遣が用いることが可能になるため、現状はあまり改善されそうにない)
また多くの労働経済学者も、派遣労働に関するキャリア形成が十分成されていないと主張していたが…どうやら本書ではそこまで触れられていなかった。
それなりに面白い作品。
コラムは労働法を知らない人でもわかりやすいし(不倫がやたら続くのはどうなんだろう?)、一度読んでいて損は無いと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
入ゼミ課題のために買って読みました。
労働を法律と経済学の観点から解き明かして行くことがテーマになってます。単純に、労働雇用問題の入門書として有用ではないかと思います。話が非常にわかりやすかった。