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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784641165007
作品紹介・あらすじ
日本企業が長期に低迷してきた原因は,企業戦略や組織のあり方という表面的な問題ではなく,経営を預かる人々による関与と越境の仕方にある──経営現象を様々な方法論を駆使して分析,現代の経営課題を明らかにし,日本企業再生の道を示す。
みんなの感想まとめ
経営の変革には、自己革新能力の向上と他者との関与、さらには自らの役割を越える越境が重要であると説かれています。日本企業が抱える課題は、単なる経営戦略や組織の問題に留まらず、経営者が主体的に変化に対応し...
感想・レビュー・書評
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著者は、顧客にとっての企業の「かけがえのなさ」が、企業の技術的変換能力の高さに依拠していると説いている。この変換能力の高さには、単なる生産性だけではなく、その変換のベクトルがいかに必要とされている方向と合致しているかという意味が含まれていることこそが重要だろう。
また、この本では、日本は米国と比較して、新興企業による業界の新陳代謝よりも、大企業が継続的に業界を牽引する構造であるため、健全性の鍵は、企業自身がどれだけ環境変化に主体的対応可能な自己革新性を組織として発揮できるかにかかっているとしている。
むやみに新規企業を扇動するよりは建設的な論調だと感じた。
分業による専門性最適化により、組織間の協働を難しくし、それは社会環境が変化するときに企業のイナーシャとなって顕在化するとあった。専門化の追求は、専門内での独自の言語と文法、問題への接近法を発展させ、専門間の対話の低下を生み出すという。アーキテクチャ議論のように、各自の専門性から見えることを、上位の目的に沿って表現し議論する能力は、このような場合でも重要だと感じざるを得ない。
第一の仮説:日本企業において事業環境の複雑性に上手く対処する経営技能の進化が十分に実現できていない。
第二の仮説:業務の細分化と脱文脈化が、組織構成員の過度な微視的視点への偏重と日々の業務活動への関与の低下をもたらしている。
第三の仮説:もの造り企業か否かではなく、その背後にある自社でのみ完結可能な過度に自力中心で、微視的な視点に焦点化して経営改革に取り組んでいる姿勢。これは、巨視的経営には弱い日本企業の経営の特徴を反映している。
第四の仮説:直面する新しい競争ルールの変化に日本企業が上手く対応できていない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本企業再生のカギは、関与(他者と主体的に交わる)と越境(自分の持ち場を超える)にある。マイノリティがイノベーションの種になるという話は、興味深い。
ただしこの本のテーゼ自体は学術研究にどのように乗っかるのかよく分からない。ビジネスマンへの啓蒙の色合いが強いか。
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