藤原頼長 (人物叢書 新装版)

著者 :
  • 吉川弘文館
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本棚登録 : 57
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784642051095

感想・レビュー・書評

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  • 学術書なので結構難しかった…。藤原頼長については源平関連書籍で結構目にする人物だけれど、強烈な性格や性癖(笑)が強調され、保元の乱でもどこかあっけなく終わってしまう印象が強かった。この本は頼長が主人公なので、彼の生い立ちから取り巻く環境、家族、人柄が丁寧に書かれていたので印象が変わった。忠実に溺愛されていた、とただ思っていたけれど、実際彼の後ろ盾は忠実だけだったとか、保元の乱も「もうそうするしかない」状況にまで追い込まれていたことや、彼もあの激動の時代に翻弄されていた一人なのだなと実感した。読んでよかった。

  • 2012年の大河ドラマでひろく知られるようになったであろう、藤原頼長様について本格的に書かれた人物叢書です。

    生い立ちから日記の内容まで詳しく研究されたことが書かれているのですが、肝心の男色のことについてはほとんど触れられていないのが残念です。

  • 大河ドラマ「平清盛」を観なければこの人のことを知ることもなかったし、ましてや、久しぶりに吉川弘文館の人物叢書を読むこともなかっただろう。
    平安末期の保守政治家(貴族)だが、時代の変わり目にいたがためにその存在が際立ったのだろう。天皇家、摂関家、貴族、平氏に源氏が覇を求めて争う、複雑な状況だ。その中心人物の生涯、興味深く読むことができた。

  • 頼長について、かなり詳しく書かれています。ただ、ちょっと言葉が難しいので辞書が手放せませんでした。男色については一切触れられていません。個人的には、頼長という人についての本なら、多少は触れておくべきなのでは…と思いましたが…

  • 「冷徹な性格」と、一言で片付けられがちな藤原頼長ですが、この本では、理想とする摂関政治の実現にむけて熱意を見せる、異彩の政治家であった彼の側面を知ることができます。多少ややこしいですが、2012年の大河ドラマを熱心にご覧になっている方ならばイメージしやすく、すんなりと読めるはずです。むしろ、そういう人にぜひ読んで欲しい一冊です。また、藤原頼長の名を一部で有名にしている彼の性的嗜好(ざっくりいうと、男色)については一切触れられていませんので、そちらを期待される方は別の書籍をあたるのが賢明かと思われます。

  •  橋本義彦『藤原頼長』(人物叢書)

     大河の影響もあってか世上の一部を騒がせた(ような気がしないでもない)頼長の人物叢書です。
     これより先に岩橋小弥太先生の「悪左府伝」を読んだ事もあり、続いてこちらにも手をつけてみました。
     橋本先生の著書では『平安貴族』あたりでたびたびお世話になっており、比較的理解に易いので、古代に疎い私でも読めて好んでいます。
     内容は岩橋先生の論文と大して変わらなかった気がします。
     岩橋先生が物の見事に省略した保元の乱について詳細に書いていたので、そこは凄く助かったのですが^^;
     それにしても『本朝世紀』の「近年では見ない」という表現が多すぎて思わず笑ってしまいました、頼長が復古的か否かはおいておくとして、周囲から奇異の目で見られたであろう事はかなり予想がつきます。
     後、岩橋先生も書いておりますが(むしろこの人は頼長の人生をほぼ決定したとまで言っていたような気がしますが)、忠実は頼長の事が好き過ぎると思います、目に入れても痛くないとはいいますが、それでも度が過ぎてると思います(笑)
     面白かったのは兄の忠通とはそれほど仲が悪いという印象を受けなかった事ですね、保元の乱でばかり取り上げられるから対立してばかりという印象があったので…
     ただ、確かに父の庇護のもと温室育ちの頼長と、父が罷免されて後に関白となり苦節十年を味わった忠通では、考え方はまったく異なるだろうし、現実が見えている忠通には理想ばかり語る頼長とは一緒に歩く事はできなかったんだろうなあ、とは思います。
     しかし、それにしてもこの兄弟はよくよく対象的である。

     個人的に気になったのは、頼長の息子の兼長が「太りすぎ」と書かれている事です(笑)
     後、頼長の男色については何も書いてません、さすがです(笑)

  • 頼長の所領の一つに庄内地方があった。当時の庄内地方がどのような場所だったか気になります‼
    この時代の大事なキーパーソンを紹介する一冊です。

  • 真面目な学術書と言った印象でした。大河ドラマに衝撃を受けてソッコー購入。電車で読んでます。やっぱり頼長様はキレ者だったのだなあ…。朝廷を「朝家」と呼んでる表現がありなるほど!と思いました。でも「王」とも表現してました。そんなに読みやすくはないです。男色を期待して読まれるとガッカリされるかも。あと頼長様の筆跡が微妙で笑いました(失礼)。

  • 頼長の人となりが史実から浮かび上がって来て、より立体的にその人物像を捉える事ができた。この悲劇的な人物を大河ドラマで山本くんがどう演じてみせてくれるのか楽しみ。ただ平家側から描かれるとただの悪役になる恐れもあるのが、今一番の心配。

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