牧野伸顕 (人物叢書 新装版 276)

  • 吉川弘文館 (2013年11月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784642052696

みんなの感想まとめ

この作品は、明治から戦後にかけて活躍した政治家の生涯を描いています。特に、彼の家族背景や私生活、官僚としてのキャリアから、国務大臣や宮内大臣としての重要な役割まで、幅広く取り上げられています。牧野伸顕...

感想・レビュー・書評

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  • 大久保利通の次男ってどれだけの人が知ってるのかなあ。
    吉田茂、麻生太郎につながっていくから知ってるか。

    にしてはとっても地味~なイメージ。

  • 昭和天皇の側近を務めた政治家。大久保利通の次男に生まれ、岩倉遣欧使節団に随行し米国留学。第一次世界大戦後のパリ講和会議では、次席全権大使として活躍する。協調外交や穏健な政治を支配する立場から、内大臣として昭和天皇の信任を得るが、軍部や右翼の批判を受け隠退する。激動の時代を生きた生涯を通して、近代日本の繁栄と挫折の歴史を描く。(2014年刊)
    ・はしがき
    ・第一 牧野伸顕のおいたち
    ・第二 政治家としての活躍
    ・第三 政治家から側近への転身
    ・第四 激務の内大臣時代
    ・第五 晩年
    ・おわりに

    著者は、はしがきの中で、世間における牧野の認知度を「大久保利通の子にして、吉田茂の岳父」と知っている程度ではないかと書いている。まさしく、自分の認知度もこの程度であった。あと知っていたのはパリ講和会議に出席したことくらいか。
    ところが、本書を読むと、牧野が能吏であり、優れた外交官であり、政治家であった事がわかる。
    近代日本の中央集権体制が整備されない時期に牧野が登場したことにより、明治政府においてマルチな活躍を行う。官暦の始まりは、外務省御用掛であるが、次第に累進し、県知事や文部次官(この時、西園寺公望の知遇を得る)などを務める。その後、公使として外国に派遣され、帰国後、文部大臣を務めることとなる。薩派からは将来の首相候補と目されるがp73、宮相を経て内大臣となり、以後、天皇を輔弼することとなる。
    田中義一内閣が張作霖爆殺事件の解決に失敗し天皇の信頼を失って瓦解した事件は有名であるが、本書によると事件前から既に、田中義一首相は、宮中の信頼を失っており、事件処理の問題は、きっかけに過ぎなかったことがわかる。p117
    続く浜口内閣では、ロンドン軍縮条約問題がこじれ、牧野が帷幄上奏阻止に関わったというデマが流れ、このデマは以後、牧野の行動を掣肘し、暗殺未遂などの事件に巻き込まれる原因となる。p113やがて、健康を害した牧野は、内大臣を辞任する。(この時74歳)隠退した牧野は、千葉県に隠棲するが、日本帝国は戦争へと突き進んでいく。
    英米協調を図り、天皇を輔弼しようと努力した牧野であるが、天皇の信頼に比べ、当時の主流派(つまりは右翼勢力や軍部)からの評価は芳しくない。そのギャップに牧野の苦衷を感じずにはいられなかった。
    世間一般からの知名度は低い人物ではあるが、是非読んで欲しい一冊である。

  • 明治から戦後にかけて、リベラルを貫いた数少ない政治家、牧野伸顕。政治的影響力が強かったはずなのに、なかなか知ってる人、取り扱っている本は少ない。この本は貴重な資料になると思う。

  • 200ページ足らずの紙数に一人の人物の歴史を盛り込むのだから、どうしても通り一遍の内容になってしまい、「牧野伸顕」という生身の人間は描き切れていないのが残念であった。一言で云えば、「牧野伸顕」を通して歴史的事実を教科書的におさらいしたようなものでした。

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著者プロフィール

1971年、石川県に生まれる。1995年、明治大学文学部史学地理学科卒業。2006年、立教大学大学院文学研究科博士後期課程修了。文学博士(立教大学)。現在、立教大学兼任講師 ※2015年11月現在
【主な編著書】『昭和天皇側近たちの戦争』『昭和戦前期の宮中勢力と政治』 『日中戦争 対中国情報戦資料』共編著

「2021年 『昭和戦前期の宮中勢力と政治』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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