日本語の誕生: 古代の文字と表記 (歴史文化ライブラリー 151)

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  • 吉川弘文館
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784642055512

作品紹介・あらすじ

文字を持たなかった日本人は、漢字を借りて自らの言葉を表記すべく試行錯誤・悪戦苦闘した。木簡や鉄剣銘文、『万葉集』等を読み解き、漢字伝来から万葉仮名を経て平仮名・片仮名の成立まで、日本語表記の変遷を再現。

感想・レビュー・書評

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  • 話し言葉としての日本語のルーツの話ではなく、「書き言葉」として「日本語の誕生」でした。漢字の流入・定着により日本語の表記がどのように最適化されていったかの歴史的流れを、発掘された銘文や木簡より解説しています。個人的に興味深かったのが、従来の「ハテヒ」と読んでいた半弖比が、この時代の古音のルールで読むと「ハデヒ」ではないか、ということ。これは、もしや関東訛り?だよね? ということで、稲荷山鉄剣の持ち主が、中央出身か地方豪族か、という論争が、圧倒的に地元豪族説が有利になる、という気がします。なぜなら少なくともヲワケの三代前は関東の人だった、ということになるから。(←ちょっと強引?)

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著者プロフィール

1952年、三重県生まれ。現在、立教大学文学部教授。博士(文学)。
1975年、東京大学文学部第三類国語国文学専修課程卒業。1977年、同大学修士課程を修了し、東京大学文学部助手となる。その後、白百合女子大学文学部専任講師・助教授を経て、1985年立教大学文学部助教授、1990年同大学教授となり、今日に至る。
専攻は日本語学、特に日本語の歴史的研究。
著書に『日本古代の文字と表記』(吉川弘文館)、『はじめて読む日本語の歴史』『日本の漢字1600年の歴史』(ベレ出版)などがある。
辞書に載っていないようなことばの意味や使い方を調べるのが趣味。

「2016年 『文章が変わる接続語の使い方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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