源義経 (歴史文化ライブラリー) (歴史文化ライブラリー 223)

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  • 吉川弘文館
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784642056236

作品紹介・あらすじ

平家を滅ぼした英雄、源義経。帝王学なき帝王・後白河院、鎌倉幕府の兄・頼朝、彼らを取巻く京や在地の武士たち。すべては政治という名の巨大な歯車を形成し、希代の英雄を搦めとっていく。その生涯と失脚の真相に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 義経は圧倒的な戦争上手で平家を滅ぼした
    後白河院を支える平家は王権守護者として権能の
    一部(拡大する)を使い結果として権力者となる
    義経の都・畿内の統治は義士として称されるほど
    都の人の心をつかんだが、義経自身の坂東利益を
    省みない様子が幕府からみて疑問を生じさせた
    平家追討時も京武者・西国武士を用いたため勝利
    の恩恵に坂東武者はあずかれない
    後白河院の御厨司に就任した義経は清盛の立場を
    継承して、政治的根源を後白河院に頼る頼朝以上
    に直接的なライバルたるものであった
    (平家打倒により没官領という戦争特需を餌に)
    鎌倉幕府に対抗する力を削ごうと伊予守補任させ
    義経の帰還を目論むが拒絶されて頼朝は圧力をか
    ける・・・義経への圧は後白河院の脅威となる

    (脅迫されたと言い繕うが)頼朝追討の宣旨をあ
    たえたが畿内武士の反応や頼朝の対応が予測とは
    異なり敗北へと向かった(´・ω・`)

  • 源義経は日本人に人気がある歴史上の人物のひとりです。
    そのせいもあって様々な逸話が流布しています。
    それは何も最近になってのことではなく、
    当時からあったもののようです。

    そんな義経の実像を知ることができる本として、
    まずはオススメできると思います。
    特に頼朝との関係は丁寧に書かれていますので、
    二人の立場・考え方・進もうとした方向の違いが、
    しっかりと比較できるのではないでしょうか。

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著者プロフィール

1954年、兵庫県に生まれる。1978年、京都大学文学部史学科国史学専攻卒業。1983年、京都大学大学院文学研究科博士課程指導認定退学。現在、京都大学名誉教授、京都大学博士 ※2022年1月現在
【主要編著書】『平清盛と後白河院』(角川書店、2012年)。『治承・寿永の内乱と平氏』(吉川弘文館、2013年)。『源頼義』(吉川弘文館、2017年)。『源頼朝』(中央公論新社、2019年)

「2022年 『平氏政権と源平争乱』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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