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Amazon.co.jp ・本 (264ページ) / ISBN・EAN: 9784642056397
作品紹介・あらすじ
江戸のガイドブックとして人びとに愛された、『江戸名所図会』などの木版印刷物。ここに描かれた江戸はさまざまに変化し、現実にはない虚構の姿を現わした。近世的「平和」の表現を描き替えていく都市生活者の思い。場末が成長し江戸城の空間が消えていく様子や、人びとの服装・男女比などから、制作者の表現戦略を探る。
感想・レビュー・書評
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タイトルは「江戸城が消えていく」だが、江戸絵図における江戸城の位置付けだけを論じているわけではなく、江戸期を通しての絵図における、描かれているもの、描き方の変遷を辿るものとなっている。
元々は、1834(天保5)年刊行の「江戸名所図会」の研究を中心とし、他の絵図も俯瞰的に取り上げるものとして構想されたようで、「江戸名所図会」と他の図会については観察の視点にずれがあって、多少座りが悪い。
図会の縮尺(新しいものほど正確であるわけではない)や、描かれている対象(寺社仏閣中心から、繁華街へ)、人の属性の割合(性別、職業等)の変遷は興味深い。しかし、絵図ごとの用途、対象読者の違いが、あまり考慮されていないように感じた。例えば、縮尺より、情報量を詰め込むことを重視して、重要な(と思われる)場所を大きく書くという時、その図を見る人と、見る目的が重要だと思うが、図を買う人は誰かということが明確に論じられていない。
図会の図版が多いと、もっと良かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
請求記号 : 213.6||C
資料ID : 91112431
配架場所 : 工大一般図書 -
[ 内容 ]
江戸のガイドブック『江戸名所図会』などの木版印刷物には、現実にはない虚構の江戸が描かれていた。
消える江戸城と成長する場末。
近世的「平和」の表現。
江戸の人びとは自らをどう知らしめようとしていたのか。
[ 目次 ]
江戸イメージの交錯―プロローグ
上方の視線―『江戸名所記』の「平和」(新都市見物;画像の工夫と混乱;武装する人びと;「平和」の啓蒙)
ゆがむ江戸絵図(「絵」と「図」のあいだ;測量図からの離脱;江戸絵図の論理)
『江戸名所図会』の虚実(名所図会の時代;仮想としてのリアリティ;国土の中心;地誌にしのばせたメッセージ;江戸の自画像;みんなの江戸とそれぞれの江戸)
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たとえ焼失しようとも、江戸城天守はいつまでもおれたちの心の中に……
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