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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784642056588
作品紹介・あらすじ
慢性的な飢餓に直面し生と死の狭間で生きていた室町人。満腹感を得るため新米より古米を尊重し、出産では母親の生命も脅かされ、ようやく生まれた赤子も「間引き」や人身売買に…。そこに巨大飢饉が襲いかかったとき、人びとはどうしたのか。現代にも通じる飢餓と飽食の残酷な構造をえぐりだし、室町時代の実相を描き出す。中世社会の雑学も満載。
AIがまとめたこの本の要点
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みんなの感想まとめ
飢饉がもたらす社会的影響とその背景を深く掘り下げた本作は、室町時代の人々が直面した厳しい現実を描き出しています。著者は、飢饉が単なる偶発的な出来事ではなく、長年にわたる社会構造や気候変動の積み重ねによ...
感想・レビュー・書評
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本書では室町、戦国時代のアナーキーな時代をもたらした大きな要因のひとつである飢饉について語られていきます。
『室町は今日もハードボイルド』と同様、著者の語りはとてもわかりやすく読みやすいです。飢饉については藤木久志著『土一揆と城の戦国を行く』ともテーマが重なりますが、本書ではまた違った視点から飢饉やその時代背景を学ぶことができますので合わせて読まれることをおすすめします。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
冷静に、文献から推論し、解釈を作り上げていく、社会学者の仕事が、素人でも面白く読めました。
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室町中期の応和の大飢饉に着目し、
室町時代の世相をとらえる。 -
室町時代の大飢饉に焦点を当てて、当時の農民の生活や風俗について語られている。
農民たちはどのように考えて行動していたのかが少しわかるようになる。
金持ちが徳をため込んでいるから徳を放出させるために酒屋なんかを襲うというのは、現代では理解しづらい思考だけど当時としては筋の通った考えだというのは面白かった。
現代の思考で中世の出来事を理解しようとすると、中世の人々は意味わからないことをすると思ってしまうが、当時の人々も当時の論理的思考で動いていたんだな。 -
1420年の応永の大飢饉。約600年前、室町時代の京都周辺の大飢饉の状況を当時の文献から得られる情報をもとに再構築した異色の本。例えば「新米よりも古米のほうが取引価格が高のは古米の方が炊いた時に分量が増えるから」「飢饉で水不足になり別の集落に分水してもらう際に夜間だけ分けてもらうことを「夜水」と呼ぶ」「飢餓に襲われた大量の人々が京都に流入し餓死者が増えた結果、足の踏み場のないほどの死体が路上に溢れた」のような話が多い。室町時代という特異な時代を知るためには有益な本だけど誰もが楽しむかは疑問な本。
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SK11a
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日本の中世はまだまだ飢餓との闘い。大飢饉ともなれば、正にサバイバル。それでも民衆は、荘園領主への損免(=控除)要求やら、「有徳思想」という名のノブレス・オブリージュの強制やらで、結構たくましいのだ。
ともあれ、頰髯がご立派・足利義持の治世を中心に据えたのは、完全に著者の趣味だよね(笑)。
女子高の非常勤講師時代に執筆した前書を、女子高生達がお小遣いで買ってくれてた…ってあとがきが泣かせる。そう言えば、我が母校の世界史の先生も人気あったなあ。お元気かなあ。 -
2016年10月23日に開催されたビブリオバトルinいこまで発表された本です。テーマは「ヤバい」。
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大飢饉が起きてしまったシステムはまるで現代の貧困の連鎖のようだし、外夷への反応は現在の私達とそっくり。どこか賢くなっている部分があったかな。
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Lv【初心者】
・室町時代の社会(人口男女比、出産年齢など)が知りたい
・大飢饉が発生した頃の気候記録などを簡単にみたい
・足利義持について書かれた本が読みたい
応永の大飢饉の有った応永二十七年の通史的な出来事ならず、社会、政策、民俗、そして足利義持の生き様を通して語る一冊。
他にレビューしている「室町人の精神」「破産者たちの中世」や「一揆の原理」と合わせ読みすると非常に面白い -
ゼミの清水克行氏が書いた本。高校の教科書にはないようなミクロな視点から見た中世。個人的にはかなり興味深かった。ちなみに明大商学部で開講されている日本文化史?の教科書でもある。
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