明治の政治家と信仰 クリスチャン民権家の肖像 (歴史文化ライブラリー)
- 株式会社 吉川弘文館 (2013年2月20日発売)
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感想 : 3件
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- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784642057639
作品紹介・あらすじ
政治家にとって信仰とは何か。欧米の政治制度を導入した明治の日本で活躍した片岡健吉・島田三郎ら五人のクリスチャン政治家。自由や平等の実現、娼婦廃止や貧民救済を目指した彼らは、議会運営や外交・戦争などに対してどう行動したのか。葛藤し、迷い、祈り、そして自身の生きる道を模索した姿から、キリスト教と政治思想との関わりを考える。
感想・レビュー・書評
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信仰と民権運動と政治活動における自身の振る舞い方。時代がそうさせている面も。このような明治の人物、他にもいそう。
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明治の民権家にクリスチャンがいた!衆議院議長・片岡健吉、本田庸一、言論人からやはり衆議院議長になった島田三郎。、武士道とキリスト教が自然に両立、いやむしろ積極的に武士道を補完していたともいうべき人々。実は内村、新渡戸もそうだった。そして無名に近い加藤勝弥、村松愛蔵、日本にも素晴らしい男性的な信仰の巨人が多くいたことは驚き。彼らが帝国主義日本にどう立ち向かったという前に、その前段階で、純粋な神信仰に生きたことが新鮮だった。キリスト教信仰と政治家の選択を迫られたとき、彼らが葛藤し、迷い、祈り、模索し、選択していった生き様が著者によって鮮明に記されている。1899年に日本で初めてキリスト教が公認された!あまりにも遅いが、この背景にも彼らの努力があったことは感謝である。政治制度、貧民救済、廃娼運動などに果たした役割は大きい。
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