本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784642058063
作品紹介・あらすじ
足利尊氏を支えた執事高師直。戦前は南朝忠臣の好敵手として、戦後は尊氏の弟直義の政敵として常に悪人イメージがつきまとい、いまだにその評価は低い。『太平記』につづられた悪行の数々ははたして本当なのか。軍事面だけでなく政治・行政の側面から幕府基盤の確立に貢献するなど、卓越した改革派政治家として再評価し、栄光と没落の生涯を描く。
みんなの感想まとめ
この作品は、南北朝時代に活躍した高師直の実像を掘り下げ、彼にまつわる悪評を再評価する内容です。著者は、師直が単なる悪人ではなく、優れた武将であり、実務官僚としても高い能力を持っていたことを丁寧に描写し...
感想・レビュー・書評
-
面白かった。
高一族の成り立ちから擾乱後の高氏の没落まで丁寧に書ききって、過去の師直の人物像や、擾乱の争点を訂正しながら、師直を推していく亀田先生ににっこりしてしまった。
直義以上に政治家的な面が強かった師直。神仏などないと考え、革新派だと思われた師直が、臨済宗に重きをおいて仏教信仰の動向もあり、政治的な考え方は保守的な方だった。最終的に観応の擾乱では敗北し、非業の死を迎えた師直だけど、尊氏および義詮への忠誠を貫き、足利将軍家の政のレールを敷いた存在だった。
そんなん好きになるわ。
エピローグでは亀田先生の師直推しが爆発してたのも含めて、面白かったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
南北朝時代に活躍した高師直を描いた作品。
悪者イメージが強い師直の事績を追いながら実像に迫っていて興味深く読めました。
特に読み進めている中で観応の擾乱で不明瞭だった部分をエピローグで示してくれてよかった。 -
室町幕府初代執事である高師直の伝記。本人だけでなく先祖や一族についても取り上げられていて非常に興味深く読めた。一般的な悪人イメージについては一次資料を挙げつつ反証がなされていて説得力のあるものだったと思う。
-
悪玉としての評価が定着してしまっている高師直の、室町幕府の歴史における革新的な役割を執事施行状に着目して明らかにしている。将軍による恩賞宛行の履行を促進する公文書である執事施行状が真の威力を発揮する前に観応の擾乱が起きてしまうが、結局は管領による行政の元となったという。師直の悪の行状とされる逸話にも検討が加えられ、師直以外の高一族も祖先から子孫まで紹介されている。
-
高師直って尊氏の切り札であったわけだし、今の視点からはスーパースターといってもいいんじゃないかな。何せ吉良上野介なわけだし。
由緒正しい出自だけど、旧習に囚われない。武力に優れていた以上に、教養人で行政能力にも長けていたらしい。
足利家執事という職分が、室町幕府の管領制度に繋がったことも、師直の価値を証明していると思う。
この本が好きな人におすすめの本
著者プロフィール
亀田俊和の作品
本棚登録 :
感想 :
