頼朝と街道 鎌倉政権の東国支配 (歴史文化ライブラリー 435)

  • 吉川弘文館 (2016年9月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (238ページ) / ISBN・EAN: 9784642058353

作品紹介・あらすじ

「海人・野鼠」の住居といわれた鎌倉を武家政権の首都とするためには流通構造の構築が不可欠であった。源頼朝は数度の長期遠征を行い、街道をおさえ支配領域を拡大していく。東山道、奥大道という物流の動脈を基盤とした奥州平泉の平定と、二度の上洛に伴う東海道の掌握が、首都鎌倉にもたらした経済効果を明らかにし、街道の政治的意味を考える。

感想・レビュー・書評

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  • 街道と物流の視点から鎌倉幕府成立史を捉え直そうとする内容。鎌倉以前の東国交通の要として都市平泉を重視・前提とした上で、物流の拠点都市として鎌倉と接続する街道がいかに整備されていったかが論じられていて興味深い内容だった。

  • なぜ、頼朝は鎌倉に幕府を作ったのか?
    「海人・野鼠」の住む荒地だった鎌倉に武家社会を束ねる都市を作った理由は、東国にあった大国平泉を抑え、東国一帯から北海道に至るまでの膨大な財産を抑えつつ、天皇を中心とする朝廷の中心地たる京都との中継点であったこと。

    歴史小説を読む場合、あまり実際の位置や地形を考慮しつつ読むことは多くない。
    本書は、実際の地理を歴史書に詳細に落とし込み、地形を克明に描き出している。

    その分析は、都市鎌倉についてのみならず、鎌倉から平泉へ至る東山道、そして鎌倉から京都へと至る鎌倉街道から東海道と広範囲に亘っているが、個人的には地理を詳しく思い浮かべられる範囲であったので、より興味深く内容を読むことができた。
    ところどころに差し込まれた図表も、その理解を深める材料として適切であり、かなり面白かった。

    また、当時を研究する題材として「吾妻鏡」しかないがとくぎを刺しているところなど、研究題材が勝者の歴史であるという点にもきちんと指摘されているのが、より信頼性を高めてくれるものであった。

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著者プロフィール

1946年、北海道生まれ。1970年、東京都立大学人文学部史学専攻卒業。1978年、大阪市立大学大学院文学研究科博士課程国史学専攻単位取得退学。現在、東京学芸大学名誉教授、博士(文学) ※2022年12月現在
【主要著書】『日本古代・中世畠作史の研究』(校倉書房、1992年)、『初期鎌倉政権の政治史』(同成社、2011年)、『日本中世百姓成立史論』(吉川弘文館、2014年)、『頼朝と街道―鎌倉政権の東国支配―』(吉川弘文館、2016年)

「2022年 『荘園研究の論点と展望』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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