軍用機の誕生 日本軍の航空戦略と技術開発 (歴史文化ライブラリー 443)
- 吉川弘文館 (2017年1月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784642058438
作品紹介・あらすじ
第一次世界大戦を経て、兵器としての飛行機が重視され始めるなか、日本陸海軍も独自の戦略的期待や用兵思想に基づき軍官民を挙げて研究開発を進めていく。陸海軍それぞれの航空戦略の違い、国産技術の確立や研究機関の整備などを明らかにするとともに、科学者と技術者を総動員し、世界的レベルの名機を生み出した科学技術体制の実態を描き出す。
感想・レビュー・書評
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日本の航空機開発がどのように始まって、当時の日本陸軍、海軍との関係はどうだったのか、民間の航空機製造は?そして戦後は?という歴史。
零戦開発で有名な堀越二郎も当然出てきますが、それはあくまでも歴史の1ページに過ぎない。
飛行機はやはり第一次大戦の戦果によって注目を受け、どの国も兵器として軍の大きな支援を受けながら少しずつ発展してきた訳で、零戦はその最終成果でもない。確かにある意味で「名機」かもしれないが、通過点に過ぎない。
海外からの情報が遮断される中、日本の技術だけでは海外水準に追いつけず、遅れていたことも明らか。
ものづくり大国と胸を張る人が多い日本。確かに素晴らしい技術を持っている国です。
この本の中でも、第二次大戦末期、ジェットエンジンの開発に苦労していた日本。その時、ナチスドイツからジェットエンジンの断面図だけ(他の資料を積んでいた潜水艦はアメリカ軍の攻撃を受けて沈没)が日本に届き、それを見た日本の開発者はすぐにジェットエンジンの設計を見直し、完成にこぎつけたという話は、問題点を断面図だけで解決できたという技術者の優秀さを示す話でもありながら、それだけ日本は遅れていたということを示すものかも。
日本だけでできるわけでも、日本だけができるわけでもないということは、こういう歴史を見ると実感します。
またソ連を仮想敵国とし陸上歩兵部隊の決戦を支援するものとしてみていた陸軍、最終的な艦隊決戦に行きつくまでを支援するものとしてみていた海軍との見解の相違(又は統一性のなさ)が、航空機に求める性能の重点の差となり、資源の集中ができなかったこともこれを読むと明らか。
戦後、日本は航空機の開発も生産も禁止され、航空機を開発していた会社は次々と解体される。しかし、それらの会社や、開発に携わった人々が自動車開発や、鉄道の列車開発に携わり、戦後の日本を支えてきたという点も見逃してはならない。詳細をみるコメント0件をすべて表示
