闘いを記憶する百姓たち 江戸時代の裁判学習帳 (歴史文化ライブラリー 454)

  • 吉川弘文館 (2017年9月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784642058544

作品紹介・あらすじ

江戸時代、領主の圧政に耐えかねた百姓は、かずかずの一揆・訴訟を起こした。その訴状は、民衆の読み書き教材「目安往来物」として広く流布していく。紛争の解決方法が実力行使から訴訟へと変わる転換期に、彼らはいかに先人の苦闘の記憶を受け継ぎ、学び、権力と闘う力を身につけたのか。領主や幕府に訴えをなす民衆自身が主人公となる歴史。

感想・レビュー・書評

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  • 「目安往来物」というジャンルから、中世近世の「一揆」のあり方や百姓身分の識字教育のあり方、そして「一揆」の語り方と創作作品との関連性などを示唆してくれる書。
    ただ、資料や研究のテーマの都合、ある程度は「木から森を想像」的な見方が必要なのかと思うが、発生も伝播もある程度限られた事例・地域にとどまっており、これだけを以てどこまで一般性の問題を論じられるのか若干疑問に感じるところあり。また分析の視点にやや自生的もしくはナイーブな感じを受ける。もちろんこうした地道な研究とその中での仮説提示が学術的な知の成熟の礎ではある。

  • 36名もの百姓が磔刑に処された「白岩一揆」。17世紀に幕府へ宛てられた百姓一揆の訴状や境界紛争にかかわる訴状は「目安往来物」と呼ばれ、学習教材として出回っていた。実力行使から裁判へ、証拠として提出される文書が需要な要素となる。目安往来物の始まりと社会の変遷を解いた一冊。昔の人の落書きに、変わらない体質を見てほほえましく。うちの古文書は焼けてしまったので、悔やまれます。

  • 東2法経図・開架 375.9A/Y16t//K

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