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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784642058599
作品紹介・あらすじ
ペリー来航から十年、洋式海軍が組織され、幕府権力の回復を目指す将軍家(いえ)茂(もち)は蒸気船で上洛した。武士たちはいかに西洋の新技術を導入したのか。蒸気船の普及、長崎海軍伝習所・軍艦奉行の設置、浦賀の軍港化や地域社会との関係を描き、海軍の実態を解明。急速な軍事技術の発達と幕長戦争・戊辰戦争の展開をたどり、明治維新のメカニズムに迫る。
感想・レビュー・書評
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著者は、本書の「あとがき」において、2004年から2016年まで横須賀市史編纂事業に携わったとのことで、本書の中でも横須賀市域に関連した記述が多い。しかしながら、著者の視点は、「幕藩体制に基盤を置く武家社会の中に新たな西洋技術が導入され、海軍が組織化され、機械工業化が進展していったことの政治・社会的影響を分析することが、明治維新のメカニズムを解明する一つの鍵になると考えた」ということにあり、この視点も踏まえてペリー来航以降、箱館海戦までをコンパクトにまとめている。肩こりなく一連の歴史の流れを知ることができる。
本書の中で注目したのは、幕府/諸藩がどのような洋式艦船をどのくらい保有していたのかという資料の整理であった。幕府/諸藩別に、艦船名/受け取り年月日/船のタイプ/寸法/馬力/トン数/生産国/受取地/価額(ドル)のリストを5ページに渡り整理して展開している。安政元年(1854年)から慶応4年(1868年)までの間に幕府/諸藩が購入した洋式艦船の総数は117隻、内幕府が34隻、薩摩17隻、土佐10隻、長州6隻などである。このリストを見ると、実に多くの諸藩がペリー来航以降洋式艦船を購入したのかと驚かされた。
なお、幕末期に登場した蒸気船については、船に焦点をあてた元綱数道著「幕末の蒸気船物語」(成山堂書店、2004年)の好著がある。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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